サンライフ室蘭で仲間と卓球を楽しむ飯山さん（右）

　９月２８日で９０歳になった室蘭市天神町の飯山孝久さんが、サンライフ室蘭で仲間と卓球を楽しんでいる。趣味を持つことが「長生きと健康の源」と元気にラケットを振る。

　旧壮瞥村出身。小学生の頃から陸上や相撲が好きで体力を培ってきた。「活発だった当時が、いまの丈夫な体の土台になったのではないか」と青春時代を懐かしむ。２３歳の時に現在の日本製鉄室蘭に就職し市内に移り住んだ。

　「どんなことでもまずはやってみる」がモットー。定年退職後に室蘭市内の碁会所の仲間から勧められ卓球に出合った。指導してくれた仲間のおかげでルールなどに戸惑うこともなく、新たな挑戦を楽しめた。

　卓球をやっていて良かったと思うことは、「反射神経を使い力加減も調整しなければいけないので、頭の運動にもなる」。仲間同士でアドバイスし合いながらラリーを続ける。「選手として競うのではなく、みんなで笑顔で活動できることがうれしい」

　１３年前に妻・君子さんが亡くなってからは自炊をしている。庭の畑ではトマトやナスなどを栽培。健康的な食生活を送る。現在まで一度も介護ヘルパーを頼んだことはなく、「日に当たって体を動かしていれば生き生きと過ごせる」と表情をほころばせる。卓球仲間の太田悦理子さん（７０）は「なんでも前向きに捉える人。卓球の教え方も上手なので助かります」と、“人生の師匠”である飯山さんに感謝する。

　スキー、グラウンドゴルフ、ソフトボール、登山など、さまざまさスポーツに挑戦してきたが、「３０年ほど続けている卓球が一番好き」。一日一日を大切にしながら、趣味を満喫できる時間をかみしめていく。