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苫小牧民報

空港―大谷地バス輸送集約  新千歳雪害時の新たな滞留者対策 

新千歳空港を管理運営する北海道エアポート(HAP)と北海道運輸局は18日、「大雪等による新千歳空港滞留者解消連携会議」を同空港で開いた。今年1、2月の4度にわたる大雪対応を踏まえ、雪害時に滞留者が発生した際の新たな対策を決定。空港連絡バスを同空港―札幌・大谷地間に集約し、「緊急ピストン輸送力」を高めて滞留解消を図るなど、従来手法を改善して今冬に備える。

雪害時の新たな滞留回避策を決定した会議

 緊急ピストン輸送は▽JR千歳線の札幌―新千歳空港間が終日運休▽札幌地下鉄の東西線が運行している▽高速道路が開通している―などの条件で、同空港で滞留者の発生が予想される場合、HAPが要請し、空港連絡バスを運行する北海道中央バス、北都交通の2社が行う。

 雪害時は札幌市内の渋滞も想定されるため、普段は同空港と札幌市内を結ぶ路線を、すべて同空港―大谷地間に集約。同区間を除く全便を運休する「集中投下」で1日最大延べ60台体制、約6000人を輸送できるという。空港に同2万人が到着した場合、うち1万人は自家用車やレンタカーの利用を見込む中、滞留者は全員ではないが一定程度の解消を図る。

 会議で、北海道中央バスの岡田浩司執行役員運輸部長は「大雪時の輸送は危険リスクが高まる。安易に『高速が開いているから』ではなく、気象の情報や道路の状況も含めて可否を決めないと」と課題を挙げ、「緊急時の役割を果たしたい」と意欲を見せた。

 北都交通の矢萩靖巳バス事業部長は「大谷地一本化で輸送力は上がる」としつつ、「大事なのは『こういう形でバスが動いている』と周知すること」と指摘。大雪時は逆に空港へ向かう人も想定されることを挙げ、「滞留者を増やさない取り組みも必要」と話した。

 また、緊急時のHAP貸し切りバス運行も、従来は無料運賃のため他社バス営業終了後だったが、有料化(一律1000円)することで、時間的制約なく運行できるという。併せて情報発信や情報共有の新たな在り方も確認。今後は情報伝達や実施訓練を経て、今冬の緊急時から運用する。

 HAPの蒲生猛社長は「今までにないような柔軟な対応」とバス事業者らの協力に感謝し、「本当に動くか確認しながら、さらに必要な改善に取り組む」と強調。近隣のホテルや苫小牧港のフェリーとの連携強化、情報の共有も今後の課題とし、「より良いものにしていく」と述べた。

 同会議はHAPと道運輸局が2020年に設置し、バス、タクシー事業者らと雪害時の滞留回避体制を構築してきた。しかし、今年は4度の大雪に見舞われ、特に2月22~23日はJRの終日運休などで4000人以上が空港で足止めされ、実効性のある滞留者解消策が求められていた。

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