太鼓の音は元気をもらえる【新ひだか】
【新ひだか】「和太鼓フェスティバルin静内」が10日、町公民館で行われ、道内各地の伝統文化を伝える10団体の共演を来場者らが楽しんだ。新ひだか町文化団体協議会が主催し、静内染退太鼓協賛会が共催。
静内染退太鼓は、昭和50年代当初から活動していた静専太鼓を母体に1989年(平成元年)に再編。染退(シベチャリ)は静内川の昔の名称で、多くのサケがそ上する豊かな川にちなみ、町の発展を願って名付けられた。伝統の力強いばちさばきが評判となり、道内各地のイベントで和太鼓演奏を披露。新ひだか夏まつりには道内各地から和太鼓団体が参加する和太鼓フェスティバルなどを企画。現在はコロナ禍で活動が制限されているが、町内のまつりや式典などのイベントにも引っ張りだこの人気ぶりだ。
和太鼓フェスには、静内染退太鼓をはじめ、新冠判官太鼓保存会(新冠町)、岩見沢ほろむい太鼓同志会(岩見沢市)、太鼓衆「多仲」や「一門」(同)、清流長都太鼓(千歳市)、くっちゃん羊蹄太鼓保存会「鼓流」(倶知安町)、郷土芸能「平原太鼓」(帯広市)、厚真郷芸保存会(厚真町)、栗山みのり太鼓(栗山町)、広尾陣屋太鼓保存会(広尾町)、風雪太鼓(札幌市)と、静内小唄保存会の踊りも披露され、来場者を合わせて約250人が参加した。
町文化団体協議会の市毛満会長は「コロナ禍で、3年ぶりに和太鼓フェスティバルを開催できた。盛大な拍手で迎えてほしい」とあいさつ。
この後、各団体が1~3曲を披露し、来場者は身体に響く太鼓の音圧を感じながら、華麗で力強いばちさばきの数々に拍手や声援を送り、トリを務めた静内染退太鼓は「絆・静内開拓物語」と「浪・染退川風神渡り打ち」を万感の思いを込めて演奏した。
静内染退太鼓の北川晧一代表は「コロナ禍で3年ぶりのフェスティバルになるが、少しずつ先が見えてきた。今回のテーマは『再生』。ここから一歩踏み出し、交流を深めようという思いで演奏した」と話していた。
町内から訪れた児玉ゆきこさん(49)は「迫力ある太鼓の音が身体に染みて元気をもらえる」とほほ笑んだ。
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