秋晴れの下たわわに実ったマルメロ

　【北斗】北斗市営「市渡マルメロ団地」で１３日、大野地区特産のマルメロの収穫が行われた。秋の大野平野を一望する農園で、甘い香りがするマルメロをもぎ取った。

　マルメロは中央アジア原産。大野地区には明治初期から植えられ、１９８０年代に旧大野町の若手農業者や商工業者らが一村一品の特産品として本格的に栽培に取り組んだ。ＪＲ新函館北斗駅前のアンテナショップ「ホットマルシェおがーる」でマルメロジャムが販売されている。

　この日は市、せせらぎ温泉、森林組合職員ら１６人が参加。１０日の強風による被害を受け、マルメロも落果や割れが目立ったものの、約９００キロを収穫した。２５日始まるせせらぎ温泉の「マルメロ風呂」に使われるほか、市商工会を通じて市内商店などに配布される。市農林課の富田祥之課長は「マルメロの香りを楽しみながら季節を感じてほしい」と話した。

　市営農園のマルメロは一般販売はされないが、ＪＡ新はこだての直売所「あぐりへい屋」（市東前）で市内農家（３戸）の生産したマルメロが手に入る。