苫小牧のご当地アイドル「タッチ」デビュー20年 オリジナル曲や懐メロで人気
苫小牧のまちおこしアイドル「タッチ」がデビューしてから、今月で20年の節目を迎えた。誰もが暮らしやすい地域づくりを目指すイベント「ふれあい広場」のテーマソングを歌うユニットとして誕生し、その後、昭和や平成初期にはやった「懐メロ」を若い女性が歌い上げるスタイルで人気を確立した。現在の6代目タッチは16~21歳のふうわさん、みゆうさん、わかなさんの3人。11日の「ふれあい広場」には3代目と5代目のOGも特別出演する予定だ。
ふれあい広場は、福祉豊かな社会の実現を目指す市民有志らの推進委員会が1980年に始めた。2002年にオリジナルのテーマソング「タッチ・マイ・ハート」を作成。この曲を歌うユニットに3人の女子中学生がオーディションで選ばれ、同年9月のふれあい広場のステージでデビューした。
当時中学1年生で初代タッチとなった、あきみさんは「練習やイベント出演が毎週のようにあって忙しかったけど、昔の名曲を知ることができ、楽しんで活動できた」と振り返る。
タッチは、進学や就職などのタイミングでメンバーを入れ替えながら活動を継続。新メンバーは立候補のほか、同委員会の顧問でタッチのプロデューサーも務める矢嶋翼さんが独自に”スカウト”。矢嶋さんに声を掛けられ、高校1年生の時に3代目タッチに加入したりえさんは「タッチが好きで、中学の学校祭で成り切って発表したのがきっかけで正式メンバーになった。約3年間の活動期間は本当に楽しかった」と話す。
ご当地アイドルとして、市内のイベントや祭りにとどまらず、道内外のイベントにも積極的に出演し、オリジナル曲や懐メロで場を盛り上げてきた。5代目タッチのあすかさんは「イベントを通じて苫小牧のことをよく知ることができた。当時の経験は社会人となってからも生かされている」と実感する。
20年間で発表したオリジナルCDは19枚。懐メロのレパートリーは約80曲を数え、イベントの出演総回数は900回に上る。新型コロナ下でステージの出演回数が激減した20年以降は、インターネットの動画配信で歌声を届け続けた。
ふうわさんは「20年間続いてきたタッチの良さをこれからも守り、伝えていきたい」と意気込んでいる。
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