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苫小牧民報

「諦めないまち」へ決意 胆振東部地震4年 厚真町で追悼式 

2018年9月6日に発生した胆振東部地震から丸4年を迎えるのを前に、厚真町は3日、町総合福祉センターで追悼式を行った。同地震では山腹崩壊などで町民37人(災害関連死含む)が亡くなり、参列した遺族や来賓約80人は犠牲者の冥福を祈るとともに、早期復興への思いを新たにした。

胆振東部地震から4年を前に復興への思いを新たにした式典=3日午前、厚真町総合福祉センター

 新型コロナウイルス感染症対策として、参列者は遺族と一部の来賓に限り、一般の人は午後に自由に献花する方式を採用した。

 宮坂尚市朗町長は「当初語られていた『悲しいまちでは終わらせない』から、『決して諦めないまち』への挑戦を掲げている」とあいさつ。「新たな困難に直面しても、誰一人取り残さない復旧復興を最優先に、その先にある創生、持続可能な発展に向けた歩みを進めていきたい」と力を込めた。

 胆振総合振興局の谷内浩史局長は「厚真町をはじめ、被災地が一日も早い復興を成し遂げ、被災した方々が安心して暮らしていけるように地域の実情を把握し、復旧から復興、その先を見据えた取り組みを進めていく」と述べた。

 両親と祖母を亡くし、遺族代表の言葉を述べた中村清人さん(45)は「突然の別れから4年の歳月がたち、日常を取り戻そうとしている。生きていたら、子どもたちをかわいがってくれただろうと思うとたまらない」と涙を浮かべ、「あなたたちがしてくれた何不自由ない生活を、今度は私たちが子どもにさせてあげられるように努力していく」と誓った。

 このほか、町内で最も多くの犠牲者を出した吉野地区では3~6日の期間、献花台を設置し、自由に献花できるようにしている。

 胆振東部地震 2018年9月6日午前3時7分ごろ、胆振中東部を震源とする地震が発生。震源の深さは37キロ、地震の規模を示すマグニチュードは6・7。厚真町で最大震度7を記録したほか、安平、むかわ両町で震度6強を観測した。地震直後に道内のほぼ全域が停電する国内初のブラックアウトも起きた。道がまとめた被害状況(昨年8月1日現在)によると、災害関連死を含む死者は厚真町37人、苫小牧市2人、むかわ町1人、新ひだか町1人、札幌市3人の計44人、負傷者は785人。建物被害は住宅の全壊491戸、半壊1818戸に上った。

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