輝く秋サケ初水揚げ 定置網漁スタート【大樹】
十勝沿岸漁業の主力・秋サケの定置網漁が2日にスタート、大樹町内の大樹漁港では早速、初水揚げがあった。漁は11月下旬まで行われる。
十勝沿岸の解禁日は8月30日だが、近年の不漁を背景に増殖事業を考慮、採卵用親魚を確保するため漁協側が自主的に網入れを控えた。自主規制は昨年に続く措置。
管内3漁協(大津、大樹、広尾)で計23カ統が操業。このうち大樹漁協(神山久典組合長)では同日、所属する漁船が明け方に網を仕掛けて午前11時ごろに再出港、正午過ぎには帰港し、銀色に輝くサケを次々と市場に運び込んだ。初日の水揚げ量は昨年並みの3.9トン。伊藤浩二専務は「6年も不漁が続いているので、今年こそ豊漁を願いたい。少しでも回復してくれたら」と話していた。
昨季の管内の秋サケ漁は、海水温の上昇に伴う回帰率の低下に赤潮が重なり、漁獲尾数は過去10年で2番目に低い31万8159匹(1125トン)にとどまった。十勝を含む「えりも以東・西部地区」の今季の来遊数は、昨年実績比57.6%増の101万9000匹と予想されている。
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