恒久平和を誓う【浦河】
浦河町主催の2022年度戦没者追悼式が8月30日、浦河町基幹集落センター堺町会館で執り行われた。遺族、来賓ら12人が参列し、戦没者を追悼するとともに、恒久平和の誓いを新たにした。
先の大戦による浦河町内の戦没者、戦災死没者などの戦争犠牲者は253人。現在、遺族数は62人となっている。戦後77年を経過し、痛ましい戦災の記憶は次第に風化しつつあるといわれている。戦争で犠牲となった多くの人々に追悼の誠をささげ、再び戦争の惨禍が繰り返されることのないよう平和への誓いを立てた。
追悼式は、新型コロナウイルス感染防止対策として、参列者の人数などを縮小して挙行した。
式辞で池田拓浦河町長は「今年2月、ロシア軍がウクライナに軍事侵攻を開始し、今なお多くの人々が犠牲となっていることに深い悲しみと怒りを覚える」と昨今の世界情勢について触れたうえで、「私たちは敗戦の経験や記憶、平和の尊さを次の世代に確実に継承し、同じ過ちを二度と繰り返すことなく恒久平和の実現に向け努力していく」と述べた。
遺族を代表して浦河町遺族会の坂本和子会長が「今日の平和と繁栄は、戦争により尊い命をささげた犠牲の上に築かれたもの。このことを子へ孫へ語り伝えることが遺族にとって一番の使命。手を取り力を合わせて恒久平和の確立と心豊かに暮らせる平和な社会実現のため全力を尽くす」と追悼の辞を述べた。
このあと、参列者一人ひとりが式壇に白菊を手向け、戦争の犠牲者に祈りをささげた。
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