高齢ペンギンの白内障手術成功、世界でも前例少なく マリンパークニクス【登別】
![](http://www.hokkaido-nl.jp/cawm-content/uploads/2022/08/202208311843540_l.jpg)
白内障手術を受けた高齢のキングペンギン(左)。術後(右側下)は目の白濁はなくなり、自ら部屋を移動するなど活発な様子が見られるようになった
登別マリンパークニクス(登別市登別東町)は、酪農学園大学付属動物医療センター麻酔科(江別市)、ひかり町動物眼科(同)との共同で、高齢キングペンギンの白内障手術に成功した。手術を受けた個体は、視力消失が確認されていたが、術後は障害物を避けて歩く姿が確認できるまで回復。担当者によると、キングペンギンの白内障手術は世界でも前例が少ないという。
手術を受けたのは野生由来で推定27歳、人間に例えると90代の高齢の個体。2019年7月に白内障の疑いがあり点眼治療を開始したが、昨年12月に周囲への反応がなくなり、視力消失を確認。飼育場の隅でほとんど動かず、餌もくちばしに当たらないと認識できないような生活をしていた。
ひかり町動物眼科の前原誠也獣医師による検診で手術で視力回復の可能性があることを確認し、今年7月8日に酪農学園大学付属動物医療センターで手術を実施。前原獣医師が執刀し、白濁した水晶体を除去。同センターの麻酔科の全面協力もあって無事に手術は成功した。
同施設によると、キングペンギンの白内障手術は国内では2例目で、世界でも5例ほどと前例が少ない。同施設の松本直也獣医師は「ペンギンの白内障手術はハードルが高い。特に高齢の個体の手術成功は今後の動物福祉の観点からも貴重な事例」と話す。
術後は点眼や投薬などで管理。現在では自ら部屋を移動したり、障害物を避けて動く姿も確認され、食事の量も増えているという。今後は、プールの出入りができるか、ほかの個体とコミュニケーションが取れるかなどに向けてケアを続けていく。担当者は「元気に回復して、ゆくゆくはパレードに復帰してもらえたら」と期待を寄せる。
関連記事
段ボールベッド組み立てる 日工道専が防災キャンプ 登別
登別市の日本工学院北海道専門学校(福井誠校長)公務員学科(2年制)は23日、防災キャンプを校内で開き、18~19歳の1年生11人が市職員の指導で段ボールベッドの組み立て、片付けなどを体験した。 ...
あすまで多彩なイベント 苫小牧アートフェス開幕
市民参加型の芸術祭、苫小牧アートフェスティバル2024(実行委員会主催)が27日、苫小牧市末広町の出光カルチャーパーク(市文化公園)をメイン会場に始まった。 美術博物館祭、音楽祭TOMAK...
「がんばれワカナ」 パリ五輪出場・永原選手 グッズ配り応援準備万全【芽室】
パリ五輪のバドミントン女子ダブルス日本代表で、芽室町出身の永原和可那選手(28)の初戦を前日に控えた26日、町は試合観戦を盛り上げてもらおうと、町内でグッズを配布した。町内の小中学生や町民が折っ...
“おとな”も保育園留学 地方の子育て学ぶ【上士幌】
上士幌町は今年度から、50歳前後で子育てを終えた“プレシニア世代”を対象に、保育園で働きながら学ぶ「おとなの保育園留学」を道内で初めて開始した。移住や関係人口の増加、人材確保につなげたい考え。町は...
クラシックカーで優しいラリー 堺正章さんも参加【帯広】
戦前の世界的名ドライバーをしのびつつ、北海道の大自然の中を博物館入りレベルのクラシックカーでのんびり走るラリーの第2日が27日、帯広発着で行われた。タレント堺正章さん(77)らが最も古い車で1...
CATEGORY記事カテゴリー
MEDIA参加新聞社
ARCHIVE月別記事リスト
RANKINGアクセスランキング
- 週間アクセス
- 月間アクセス
-
1
ハグロトンボ、北斗市内で捕獲 道内初確認、既に定着か【北斗】
220日、歩行者天国 浜町通りまつり「HAMASAI」【浦河】
3護衛艦「いせ」十勝港に 22日まで一般公開【広尾】
4「楽しんでもらえる場に」 イベントホール21日オープン、ライブでこけら落とし【室蘭】
5樽前SAにローソン 道内高速道路では初出店 苫小牧
-
1
ハグロトンボ、北斗市内で捕獲 道内初確認、既に定着か【北斗】
2苫小牧キラキラ公園にキッチンカー集結 29・30日、来月6・7日
3グルメや大抽選会 13、14日にのぼりべつ夏祭り×ブランドまるしぇ【登別】
4座礁フェリー室蘭港に 現地調査完了、造船所で仮修理【室蘭】
5ベスト4超え甲子園目指す 浦河高校野球部 10年ぶり南北海道大会へ挑む【浦河】