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室蘭民報

高齢ペンギンの白内障手術成功、世界でも前例少なく マリンパークニクス【登別】

白内障手術を受けた高齢のキングペンギン(左)。術後(右側下)は目の白濁はなくなり、自ら部屋を移動するなど活発な様子が見られるようになった

 登別マリンパークニクス(登別市登別東町)は、酪農学園大学付属動物医療センター麻酔科(江別市)、ひかり町動物眼科(同)との共同で、高齢キングペンギンの白内障手術に成功した。手術を受けた個体は、視力消失が確認されていたが、術後は障害物を避けて歩く姿が確認できるまで回復。担当者によると、キングペンギンの白内障手術は世界でも前例が少ないという。

 手術を受けたのは野生由来で推定27歳、人間に例えると90代の高齢の個体。2019年7月に白内障の疑いがあり点眼治療を開始したが、昨年12月に周囲への反応がなくなり、視力消失を確認。飼育場の隅でほとんど動かず、餌もくちばしに当たらないと認識できないような生活をしていた。

 ひかり町動物眼科の前原誠也獣医師による検診で手術で視力回復の可能性があることを確認し、今年7月8日に酪農学園大学付属動物医療センターで手術を実施。前原獣医師が執刀し、白濁した水晶体を除去。同センターの麻酔科の全面協力もあって無事に手術は成功した。

 同施設によると、キングペンギンの白内障手術は国内では2例目で、世界でも5例ほどと前例が少ない。同施設の松本直也獣医師は「ペンギンの白内障手術はハードルが高い。特に高齢の個体の手術成功は今後の動物福祉の観点からも貴重な事例」と話す。

 術後は点眼や投薬などで管理。現在では自ら部屋を移動したり、障害物を避けて動く姿も確認され、食事の量も増えているという。今後は、プールの出入りができるか、ほかの個体とコミュニケーションが取れるかなどに向けてケアを続けていく。担当者は「元気に回復して、ゆくゆくはパレードに復帰してもらえたら」と期待を寄せる。

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