87歳、夏の函館を疾走【日高】
【日高】夏の函館を駆け抜ける「2022函館マラソン」(道南陸上競技協会など主催)が3日、函館市内で開かれ、ハーフマラソン「一般男子70歳以上の部」(約150人)に出場した町内の坂尻直一さん(87)は、このグループでは出場最高齢を記録。3時間7分45秒で73位で完走した。
20年、21年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止になっており、開催は3年振り。一般ランナーの新規エントリーは受け付けず、21年大会の出走権を持つランナーのみで行われた。フルとハーフ両種目の年代別に計4809人が出走し4141人が完走した。
この日函館は、今年最高の29・8度を記録。厳しい暑さの中、参加者は金森レンガ倉庫群前などの観光名所などを疾走した。
坂尻さんは、58歳当時体重が90㌔近くあり、糖尿病と診断され、3年間入退院を繰り返したが、食事を1600㌔㌍に制限してからは体調が好転。医者から「何か運動をすると良い」と勧められ、手始めに登山に挑戦した。樽前、アポイ、羊蹄、旭岳など次々と踏破。歩くことに自信をつけてからは、走ることに興味を持ちだした。マラソン大会に初出場したのは1999年(平成11年)で、64歳だった。
ここ数年、コロナ禍でマラソン大会は中止になっていたが、大会が開催された時のために毎朝午前4時から1時間半程度8〜10㌔のジョギングを欠かさない。途中階段を利用し鍛えている。
坂尻さんは「自分に厳しく、根気強く続けていることがこのように年齢を増しても走れるのだろう。日頃の訓練の然らしむるものなり」と自分に言い聞かせている。「目標があれば人間はそれに向けて努力する。頑張る決心もつく。健康管理の一つと考えながら、90歳まで頑張ってみたい」とにこやかに話した。
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