苫小牧から歴史の道・猿留山道へ【えりも】
【えりも】沖縄県など全国から参加した70代から80代半ばまでの19人が、15~20日にかけて苫小牧市内からえりも町内の国指定史跡・猿留山道まで160㌔を踏破し、日高の雄大な自然と歴史、人情に触れながら健脚で第二の青春を楽しんだ。
NPO法人・青森県ウオーキング協会の「北海道トレイルウオーク道央コース」~160㌔ウオーク・7日間~の企画で、森林地帯や低山、原野などを歩いた。
初日の15日は、苫小牧市から勇払原野経由で胆振管内鵡川町まで38㌔をウオーキング。16日は新冠町のサラブレット銀座、ライディングヒルズ(乗馬体験)、ホテルまで26㌔の道程を歩いた。17日は国道を新ひだか町の静内橋から浦河町荻伏の赤心社まで33㌔。18日は、浦河町内から西幌別の町乗馬公園を経て様似町の親子岩ふれあいビーチまで25㌔。19日は地元ガイドの案内で、幌満側から1799年(寛政11年)に江戸幕府が開削した、いにしえの道・様似山道7㌔を踏破し、さらに様似八景コース10㌔を歩きえりも岬に宿泊。
20日は、えりも基幹林道中間点から猿留山道へ。様似山道と同年に開削され、その後国道・黄金道路の開通とともに歴史の彼方へ忘れ去られようとしていたが、平成4年に町郷土資料館の開館を機に、町民有志らの協力で同山道7㌔の区間を復元したことなどを、ガイドとして同行した町郷土資料館の高木大稔学芸員が説明。
一行は、山道沿いに可憐に咲くエゾヤマツツジやエゾハルセミの鳴き声に癒されながら、1時間半で豊似湖を眼下に眺望できる沼見峠に到着してその絶景に感動。そこでは江戸末期に、旅人の安全を祈願して立てられた妙見菩薩像に手を合わせ、往時の旅の困難さに思いを馳せながら「元気で長生きしているお蔭で人生の思い出がまた一つ増えた」などと語らいながら休憩。午後は豊似湖畔の稜線を下り、猿留山道橋でゴール。迎えのバスで終点の十勝管内広尾町へと向かった。
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