佐藤泰志の評伝出版と「草の響き」のＤＶＤ化を記念したトークショーへの来場を呼び掛ける菅原代表

　函館市民映画館シネマアイリスは１０日午後６時半から、函館出身の作家、佐藤泰志（１９４９～９０年）の評伝「狂伝佐藤泰志　無垢と修羅」（中央公論社）の著者、中澤雄大さんを招いたトークショーを開き、映画「草の響き」（斎藤久志監督）を上映する。

　中澤さんは元毎日新聞社記者。学生時代からの佐藤作品のファンで、同館が製作した２０１０年公開の映画「海炭市叙景」がきっかけとなり、函館内外の佐藤の関係者と親交を結び、評伝執筆に着手。佐藤の家族や友人、関係者を数多く取材し、会社を退職した上で１０年以上の歳月を掛けて完成させた。

　菅原代表（６６）は「佐藤泰志の全てを調べ上げ、その人間像を深く、鮮明に理解できるようになった。改めて人間的であり、より身近に感じられる一冊」と話している。

　トークショーは同６時開場。同６時半から中澤さんと菅原代表が登壇し、終了後、同７時半から映画を上映する。入場は１０００円。書籍は四六判、６０８ページ、４１８０円（税込み）で、同館でも取り扱い。問い合わせは同館（０１３８・３１・６７６１）へ。