自作大型絵本を朗読 苫小牧
苫小牧市澄川町の元小学校教諭鴻江茂さん(86)が、自主制作した大型絵本を子どもや高齢者に読み聞かせるサークル「サイコロの会」を立ち上げた。昨年2月から制作していた5作目の絵本がこのほど完成。劇形式の読み聞かせ活動をスタートさせる。
サイコロの会は、鴻江さんが市内在住の元同僚の女性2人と結成。絵本の読み手とめくり手、内容に合わせて踊る役の3人1組で活動する。
鴻江さんは北見市出身で小学校教諭時代は、網走管内や苫小牧市内の小学校に勤務。大型絵本は在職中からオリジナルのストーリーを題材に制作し続けてきた。樽前ガローを舞台にキツネと猟師の物語を描いた「樽前ガローの銀のきつね」は2010年に市に寄贈され、希望する学校や団体に貸し出されている。
最新作は30年以上前にシナリオを完成させていた「鎮魂鬼マイマイ」。いじめに遭い、村を追い出された主人公の鬼きょうだいが山奥の村で修行する物語という。
約1年の制作期間を経て、今年3月下旬に完成した。上下2巻、計46ページ。全ページ切り絵やちぎり絵で表現され、見開き縦70センチ、横1メートルの迫力ある絵本に仕上がった。
鴻江さんは「人生をどう生きていけばいいかをテーマにしている。人として一回り成長する糧にしてもらえれば」と話す。
「絵本の内容は年代を問わず楽しめる内容」と言い、読み聞かせ会は高齢者施設などでも開いていきたい考えだ。
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