「観光と一次産業を元気に」 渡島総合振興局田中新局長が会見【函館】
1日付で道総務部人事局長から渡島総合振興局長に着任した田中仁氏(55)が6日、渡島合同庁舎で記者会見した。田中局長は「渡島管内は観光、一次産業に元気がないといけない。新型コロナウイルスの影響が大きい分野で、一刻も早いコロナ収束が望まれる。感染拡大防止の取り組みの徹底、感染状況の見極めを行うことを大前提に、ポストコロナに向け、しっかり準備をしていく」と力を込めた。
北海道・北東北の縄文遺跡群の世界文化遺産登録を受け、田中局長は「観光への大きな起爆剤だが、コロナの最中で(メリットを)生かし切れていない。一過性のブームに終わらせないよう継続して取り組む」と述べた。
北海道新幹線の札幌延伸に伴い並行在来線の函館線・函館―長万部間がJR北海道から経営分離される問題に関し、田中局長は「長万部―函館間は議論の途中。貨物が通る物流の問題、地域住民の足の確保など非常に複合的な問題が絡み、結論が出るまでは一定の時間が掛かる」と述べるにとどめた。
渡島で漁獲が増えるブリの消費拡大について、田中局長は「関西出身なので、ブリはなじみのある魚。本州で使っているレシピや食べ方を広く普及する工夫ができないか」と話した。
田中局長は、1967年奈良県出身。民間企業を経て95年道庁入り。空知支庁を皮切りに、交通企画課長や新幹線推進室長など総合政策畑が長く、道南勤務は初めて。
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