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十勝毎日新聞

白樺 レバンガU18撃破 Bリーグ前座試合【札幌】

 昨年の高校全道3冠の白樺学園が3日、北海きたえーるでレバンガ北海道U18と戦い、99-88で快勝した。前半は動きが悪く、第1クオーター(Q)に32失点したものの、2Qに地力を見せ逆転。後半には激しい守りからようやくペースを握りそのまま逃げ切った。けがの山田哲汰主将(3年)に代わってポイントガード(PG)に入った長谷匡悟(3年)が30得点、パワーフォワード(PF)舘山由青(同)が18得点を挙げたほか、ガード(G)安田凌(同)らも存在感を見せ、エース不在の穴を埋めた。レバンガ北海道の公式戦の前にエキシビションマッチとして行われた。

山田哲汰主将に代わってPGに入った長谷匡悟。チームハイの30得点を挙げ勝利に貢献

◇エキシビションマッチ
白樺学園 99(27-32 21-13 26-24 25-19)88 レバンガ北海道U18

主将不在も守りから挽回

 エース不在も何のその。実力のある現3年生の集大成の年のスタートを華々しく飾るとともに、前日2日に43歳の誕生日を迎えた宮下真和ヘッドコーチ(HC)に勝利をプレゼントした。後半に激しいディフェンスからリズムをつくり、本来の堅守速攻のペースをつかむとそのままレバンガU18を振り切った。「(山田)哲汰がいないから(だめだった)と言われたくない」(PG長谷匡悟)と選手たちが意地を見せた。

 苦しかった。埼玉遠征から帰勝後の1日からすぐに練習が始まり、疲れがたまっていた。Bリーグと同じ会場のセンターコートで緊張もした。前半は主に守りに精彩を欠き、リバウンドもことごとく奪われた。第1Qだけで32失点を喫した。

 ただ1年生からのレギュラー陣を中心に踏ん張った。シューター長谷が3本の3点シュートを決めれば、PF舘山由青も外だけではなく中の味方を生かすプレーで相手に追随していった。

 ベンチも落ち着いていた。「だめなときは足が動いてないもの。だからわざと(守りを)フルコートにして足を動かすようにした」(宮下HC)。後半に圧力を高めた守りが機能すると、持ち味の速攻も決まり出し、チーム本来の流れるような動きが戻った。

 第3Q開始早々、ボールを運ぼうとする相手にG篠原塁(3年)、長谷のダブルチームから球を奪取してフォワード(F)川本拓生(同)の速攻につなげ56-47。次の守りも篠原と川本のダブルチームでマイボールにすると、舘山のドライブで58-47とこの試合初の2桁得点差へと広げた。ここまで来れば白樺ペース。フリーの選手への軽快な合わせなど、いつもの自信に満ちたプレーが次々と飛び出した。

 長谷は「オールコートについてからかなり緊張が解けた。開き直った感じになった」と話せば、リバウンド、スチールと泥臭いプレーをしながらチーム3番手14得点をマークの川本は「哲汰がいない中で試合を組み立てなくてはならなかったが、いいところで球に絡めた」と汗をぬぐった。

 今季も全道の優勝候補。前チームのスターター4人のうちの1人だった長谷は、PGとして山田の代役を務めつつチーム最多の30得点。舘山も18得点と存在感を見せたが、これまで控えだった選手も輝きを放った。山田の不在でスターターだったG安田凌も、前半こそ緊張で硬かったが、後半に得意のドライブを果敢に攻め13得点。「立場的に負けられなかったので…」とほっとした表情。今季は山田とのダブル主将の石原大和(3年)も、オフェンスのチャージングを奪うなど攻守で活躍。「自分のやりたいことができた。白樺らしいゲーム」と胸を張った。

 3年生にとって白樺学園の新たな歴史をつくるための10カ月が始まった。目標に「日本一」を掲げたチームが、今後もどれだけ自分たちを追い込み成長していくか注目される。

舘山「さばき役」 リズムつくれた

 前回のレバンガU18との練習試合は右足の肉離れで出場できなかった舘山由青が、長谷匡悟と共にチームを引っ張った。

 ウインターカップ(昨年12月)の帝京長岡(新潟)戦で、9本の3点シュートを含む41得点を挙げている点取り屋。ただ今回は「(山田)哲汰がいないのは大きい。役割を考えてプレーした」と、中で球をさばく山田の役割を自ら担った。

 3点シュートは3本放って1本の成功にとどまるも、「白樺らしく中と外でリズムをつくることができた。その部分ではチームに貢献できたと思う」。3月末の埼玉遠征では大学生や全国の強豪高校相手に不本意な結果だったことで表情がさえなかったが、この日は少しばかり笑顔を見せた。

積極的にいけた 篠原塁
 シュートを打つ場面が少なかったが、個人的には積極的にいけた。ディフェンスは頑張れた。

雰囲気が経験に 二宮聖翔
 ファウルが多くて(前半で4ファウル)出る時間が少なかったが、楽しくできた。疲れはあったが、こういう雰囲気での試合はいい経験になった。

勝てたこと誇り 山田哲汰
 1Qは相手にプレーを合わせてしまった。全国大会を経験している相手に勝てたことは誇りに思っていい。試合には出たかった。

1対1よかった 安田凌
 前半は期待されていたプレーができなかったが、後半に思い切っていけた。1対1でやりたいことができたし、スピードも通用した。

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