「ウクライナッターがウクライナの人たちが本当に欲している支援につながれば」と話す加藤さん

ウクライナッターの二次元コード

　函館市のプログラマー、加藤周さん（１８）は、ツイッターに投稿されたウクライナ語の文章を日本語に自動翻訳してくれるサービス「ウクライナッター」を開発した。ロシアの攻撃により戦禍が激しくなるウクライナに住む人たちの声を多くの人に届けようと、自身の得意分野を生かして製作。加藤さんは「現地の人が何を必要とし、どんな支援を求めているかなどをいち早く伝える一助になれば」と期待する。

　加藤さんは今春、通信制高校を卒業。現在は家業の函館公園内「こどものくに」で働く傍ら、合間を縫って自分の生活をより便利にするサービスの開発などに取り組み、これまでに２８のアプリを開発した。

　ウクライナッターの開発のきっかけは、ウクライナ情勢を見聞きし、戦争に心を痛めたこと。自分も何とか貢献したいと当初は寄付も考えたが、より多くの支援につなげるためには、現地に住む人たちが発信する情報をより多くの人たちに 伝えることが重要と思い立ち、通算約２０時間ほどで仕上げた。

　サービスを利用すると投稿ごとに翻訳機能を利用しなくても、すべて自動で日本語訳にできるほか、検索語句は「戦争」「難民」「食糧」「支援」など３０語ほど用意した。

　二次元コードを読み取ると利用できる。加藤さんは「日本からも支援の輪が広がっているが、このサービスを使って得た情報が生かされた物資などが現地の人に届くようになればいい。気軽に利用してほしい」と勧める。