孤独の解消と誰もが輝く世界に【えりも】
【えりも】町民一人ひとりが心の豊かさと学ぶ意欲を高めることを目指す「生涯学習講演会」が20、21の両日、オンラインと町福祉センターでの視聴で開催され、オンラインには40人、福祉センターでは8人が視聴した。町生涯学習推進協議会が主催し町教委が後援。
オンライン講演には管内の手話サークルから2人が手話通訳として参加支援し、増田仁社会教育課長補佐の司会で進行した。
20日は「孤独はなくせる~人間に必要なものとは~」のテーマで、ロボットコミュニケーターの吉藤オリィさん(34)が講演。吉藤さんは、中学生のときに「ロボフェスタ関西2001」で優勝。早稲田大在学中にオリィ研究所を設立。「孤独の解消」を人生の使命にして、自分が動けなくなった時のためのマシンの開発に取り組んでいる。
ロボットが「食事を運ぶ」「寝たきりの人の介護」をロボット操作で負担軽減や、障がい者の歩行を支援するなどを映像で紹介。
21日は「誰もが輝く社会へ」~知れば世界が広がる!パラスポーツの世界へ~」をテーマに、車いすバスケットボール元日本代表の根木慎志さん(57)が講演。根木さんは、高校卒業目前に不慮の事故で脊椎を損傷して車いす生活になり、退院後12年かけて日本代表に登りつめた経歴を持つ。
自身の経験やパラスポーツとの出会いを通して「違いを認めて誰もが素敵に輝く社会」を目指し、全国各地で36年前から講演活動を続けており、リオ・平昌・東京・北京パラリンピックでは解説者も務めた。
根木さんは、五輪・パラリンピックは「平和の祭典」と呼ばれ、スポーツで全世界から集まることで人々が仲良くなることができ、戦争の無い平和な世界の構築に貢献できる。しかし、北京大会直後にロシアのウクライナ侵攻があり、残念な思いがあるという。
パラリンピックは、建物内部にトイレや非常口標識などが世界中に普及され、駅などのバリアフリー化促進にも役立っていることを解説。
講演会では、児童たちから思いがけない質問が出たり、自分の話に涙を流す生徒に感動したことや選手村での各国の選手との親善交流などを語った。
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