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苫小牧民報

アイヌ料理の魅力伝える ウポポイで講演 札幌のシェフ塚田さん

札幌市のレストランシェフ塚田宏幸さん(43)が21日、白老町の民族共生象徴空間(ウポポイ)で講演し、アイヌ料理の魅力や地域の伝統的食文化を守る大切さを伝えた。

アイヌ料理の魅力を伝える塚田さん

 塚田さんは、レストラン「ブラッスリー コロン ウィズ ル・クルーゼ」で道産食材の料理を提供。地域に根付いた郷土料理の継承にも努めている。中でもアイヌ民族の食文化に強い関心を抱き、伝統料理の紹介に取り組んでいる。

 ウポポイの体験学習館を会場にした講演会で塚田さんは、「アイヌ料理から見る北海道の食の可能性」を演題に話した。狩猟や採取、農耕で食材を調達したアイヌ民族の食文化は、「コンブで味を調えた薄い塩味。油をたくさん使うことも特徴」と解説。「冬に備えて、さまざまな保存食を発展させたことも特色の一つ」と説明した。

 また、肉や魚、山菜などを具材にした汁物「オハウ」、あえ物の「ラタシケプ」など代表的料理を紹介。海外のイベントで調理したオハウが外国人から大好評を得た体験も話し、「地元にある食文化は宝物。伝統料理のレシピを残し、いつでも食べられるようにすることが大事だ」と述べた。

 この後、アイヌ民族ゆかりの食材エゾシカ肉のロースト料理の作り方を実演。各地から訪れた参加者は、塚田さんがシカ肉で作ったしょうゆを調味料に試食を楽しんだ。

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