【新ひだか】管内で児童数が最も多い高静小（鈴木晋作校長、児童５０２人）の第１５０回卒業式が23日、同校体育館で開かれ、真新しい中学校の制服などに身を包んだ卒業生80人が思い出の学び舎を巣立った。

　同校は、淡路島から静内へ移住した稲田家の私塾「益習館」をルーツに持ち、１８７２年（明治５年）創設と道内有数の歴史がある。

　今年も、新型コロナウイルス感染症対策で、時間も短縮し、いすの間隔を空け、卒業生と教員、保護者を１人までと制限して実施。ほか、同校で初めてのユーチューブでのライブ配信も行われた。

　卒業生は保護者と先生が見守る中、しっかりとした足取りで入場。担任から名前を呼ばれ、鈴木校長が一人ひとりへ卒業証書を授与した。

　式辞で鈴木校長は「つまづいても、失敗しても何度でもやり直せばいい。失敗が学びになり人間が成長する。本当の失敗は何もしないこと。たった一人しかいない自分を、たった一度しかない人生を生かしてほしい。これから中学校という世界への旅立ち。歴史ある高静小の卒業生としての誇りを持って歩んで」と述べた。

　お別れの言葉では卒業生が６年間の思い出を振り返り、「今、思い出の高静小を卒業します。皆さんにはいつも前に進む勇気をもらい、今まで支えてくれてありがとうございました。ここで学んだことを忘れず未来に向かって伸びていきます。感謝の気持ちとこれからの希望を胸にお別れします。さようなら」と感謝と決意の言葉を述べた。

鈴木校長から卒業証書を受け取る児童＝高静小＝