マニュアルとチラシをＰＲする田中マイスター

「防除マニュアル」「啓発チラシ」作製

　洞爺湖周辺で防災・減災教育活動に取り組んでいるＮＰＯ法人洞爺湖有珠火山マイスターネットワーク（阿部秀彦代表理事）は、環境省の事業として冊子「北海道支笏洞爺国立公園　有珠山周辺外来植物防除マニュアル」と「外来植物防除啓発チラシ」を作製した。

　同ネットワークは、２０１９年に環境省の業務を受け、在来種や外来種の植生調査を行い、有珠山の西山山麓散策路（洞爺湖町）の外来種を駆除。今回、有珠山周辺に生息する外来種を知ってもらおうと、冊子とチラシを作った。デザイン・イラストを担当した、同ネットワークの会員、田中博子さんは「外来種を身近に感じ、どんな影響があるのかを知ってもらいたい。皆さんが興味を持つきっかけになれば」と呼び掛けている。

　作製時当初、田中さんは緊急対策外来種のオオハンゴンソウと、重点対策外来種のオオアワダチソウを中心とした、外来植物の防除マニュアル作りを依頼されていた。しかし、外来種をもっと身近に感じてほしいと思い、特定外来生物のアライグマやウチダザリガニ、国内外来種のカブトムシやカラマツなども内容に盛り込んだ。

　冊子は文字数を減らし、イラストや写真を使って、分かりやすくカラフルに仕上げた。

　チラシは、宝探しをイメージして作った。外来種は、指名手配書をイメージしたイラストにして、気軽に見られるよう工夫を凝らした。

　田中さんは「作製する中で『これも外来種なんだ』と知ることもありました。大人から子どもまで、幅広い年代の人たちが見やすいものにしようと、明るくかわいらしいものにしました。ぜひ手に取って、ご覧ください」と話している。