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光センサーで簡単にトマトの生育診断 道南農試【北斗】

トマトの生育状態を簡単に把握できる光センサー(道南農試提供)

 【北斗】道総研道南農試(北斗市本町)は、光センサーを使い非破壊でいつでもトマトの生育診断ができる技術を開発した。トマトは渡島管内の基幹作物だが、生育期間が長く、管理が難しいとされる。農家がこれまで見た目で施肥対応を判断していたのを、光センサーで診断し数値化することで、より適正な生育が可能になった。

 トマトは、葉茎と果実の成長バランスを保つため、各段のトマトの肥大に合わせて追肥を何度も行う。トマトの生育状態を把握せず追肥を行うと、養分の過不足で生育抑制や収量の低下を招く恐れがあることから、トマトの生育状態を逐一把握する必要がある。従来は1段目のトマトの直下の葉柄(ようへい)の硝酸濃度を測定し、生育診断を行っていたが、分析作業が煩雑で時間が掛かることや、診断部位が枯れ、採取できないなどの問題があった。

 光センサーで測定する部位の選定試験を行ったところ、1段目のトマトの直下または直上の茎が最も適していることが分かった。また、茎の硝酸濃度を1500~3200ppmで維持すると安定した収量を確保できることも判明した。

 各段のトマトがピンポン玉大のとき、光センサーで生育診断をする。具体的には1ハウスあたり5株以上のトマトを測定し、最多の区分を診断結果に採用することで、トマトの生育状態を「1500ppm未満」「1500~3200ppm」「3200ppm超過」の3つに区分できる。区分ごとに追肥対応を行い、5日後に再測定し、生育状態を確認。2段目以降も同様に繰り返すと、適正の範囲内に修正していくことが可能だ。

 同農試の研究職員、古林直太さん(25)は「ベテラン農家は見た目で生育診断でき、収量はきちんと上げられるが、新規就農者や経験の浅い人は見た目だけでは収量があまり取れないので、機械を使い診断することで生育・収量の安定化が図られる」と話す。

 古林さんによると、光センサーは受注生産で、価格は100万円前後と高額。このため、農業改良普及センターやJAなどが導入し、新規就農者らの営農指導に活用できる。

 研究は2019~21年度の3カ年で実施した。

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