北海道ニュースリンクは北海道の参加新聞社がニュース・イベントを配信するサイトです

苫小牧民報

アンモナイト展示拡充 むかわ町穂別博物館 常設コーナー入れ替え 新種含めた化石 時代で変化の125種237点

むかわ町穂別博物館は、アンモナイト化石の常設展示コーナーを入れ替え、拡充した。穂別産のアンモナイトをはじめ、これまで常設展示できなかった新種のアンモナイトを飾るなどして、中生代白亜紀中頃から後期までの時代を追って見ることができるように工夫。関係者は「他の博物館では見ることができないものがたくさんある」とアピールしている。

大幅に種類を増やして、常設展示を充実させた穂別博物館のアンモナイト化石の展示コーナー

 同博物館によると、道産のアンモナイトは主に白亜紀中頃のアルビアン期(約1億3000万~1億年前)から白亜紀末のマーストリヒチアン期(7200万~6600万年前)にかけて産出。穂別産を中心に、道内他地区で見つかっているアンモナイトと共に時代に沿って並べ、2月下旬から展示している。

 今回新たに展示したのは、これまで企画展などでしかお目に掛かれなかった新種の「ディディモセラス・ヒダケンゼ」(浦河町)、「メヌイテス・アーマータス」(日高―新冠町)などを含む125種237点。従来の45種189点から大幅に増やした。

 同博物館の西村智弘学芸員は「アンモナイトは道内で多種多様に見つかっているが、穂別ではアルビアン期からマーストリヒチアン期にかけてどの時代からも採集できており、展示全体の約半分を占める」と説明。237点中111点を寄贈しているアンモナイト研究家で同博物館ボランティアの伊豆倉正隆さん(67)=札幌市在住=は、「アンモナイトは示準化石とも言われており、時代の変化とともに形も変わっていった。新しい種類が生まれ、古いものは衰退していった」と言い、「珍しいだけではなく、穂別博物館でしか見られない化石がたくさんある」と話した。

 日本古生物学会元会長で九州大学総合研究博物館の前田晴良教授によると、「アンモナイトの”種”を科学的に定義するには、子どもから大人までの成長の変化を把握しなければならないが、断片的な標本に基づいて記載された種もあるなど必ずしも十分ではなかった」と指摘。穂別博物館での新たな展示は「私が知る限り最も完璧な保存状態のえりすぐりの化石から成り、成長に伴う変化の様子が非常によく分かるので専門家も注目している。新種の発見はもとより、既存種についても研究の進展が期待できる」とコメントを寄せた。

関連記事

釧路新聞

毛綱建築の旧ふくしま医院、宿泊施設に 来月から予約開始【釧路市】

  酒類卸販売の五明(釧路市末広町3、五明龍哉社長)は釧路出身で日本を代表する建築家、毛(も)綱(づな)毅(き)曠(こう)氏(1941─2001)が設計し、釧路市内における最後の作品とされる旧ふくし...

釧路新聞

別海で気球に乗ろう 参加者、CF募集【別海】

  【別海】町内の有志「べつかいに熱気球をあげる会」(木嶋宏之代表)は来年1月12日の午前7時~同11時、町市街地近郊の草地(町別海220)で、町民を対象に熱気球の係留飛行イベントを開く。15日ま...

函館新聞

GLAY公式ロゴ 空港格納庫に登場【函館】

来月24、25日に30周年ツアー  函館出身のロックバンド・GLAYが来年1月24、25の両日行うデビュー30周年ツアーの函館公演を盛り上げようと、東京の航空運送事業会社「Japan Biz ...

函館新聞

道南ドクヘリ出動192件 今年度上期

来年ピックアップ出動試験  道南2市16町と医療機関などでつくる「道南ドクターヘリ運航調整委員会」(事務局・市立函館病院)は、今年度上期(4~9月)のドクヘリ出動実績が前年同期比52件減の192件...

室蘭民報

数量限定で販売再開、室蘭産ブランド活ホタテ「蘭扇」 8年ぶり、10日から..

 室蘭漁業協同組合(室村吉信代表理事組合長)は6日、室蘭産ブランド活ホタテの3年貝「蘭扇」を数量限定で試験販売すると発表した。販売は2016年以来、8年ぶり。200箱限定で、10日からオンライン...

CATEGORY記事カテゴリー

MEDIA参加新聞社

ARCHIVE月別記事リスト

RANKINGアクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス