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函館新聞

市民地酒プロジェクト始動 亀尾で酒米生産へ【函館】

亀尾ふれあいの里のパンフレットを手に利用を呼び掛ける市職員

 函館市亀尾ふれあいの里(米原町)は新年度、上川大雪酒造(上川管内上川町)が亀尾町に新設した酒蔵「五稜乃蔵」と連携し、市民の地酒造りプロジェクトに乗り出す。自分で育てた酒米を地酒にし、酒米を提供した参加者が優先的に購入できる仕組み。31日まで先着200人を募集している。

 コメや野菜の植え付けから収穫までの一連した農作業が体験できるコースの一環で、新たに酒米の体験メニューを追加した。酒米の生産で知られる亀尾地区で市民に酒米に親しんでもらい、地酒が誕生する喜びを分かち合うのが狙い。

 水田は900平方メートル×4枚あり、このうち2枚1800メートルを使用。酒造好適米「吟風」を作付け、5月22日に田植え、7月10日に草刈り、9月25日に収穫、10月9日にレクリエーションを予定している。レクでは、同蔵の川端慎治総杜氏(とうじ)が酒造りに関する話をする。

 収穫した酒米は、玄米で指定管理者の北海道国際交流センター(HIF)に無償提供し、HIFから上川大雪酒造へ無償提供する形で地酒を仕込む。コメの豊凶で酒のグレードが変わる可能性があるが、参加者が優先的に購入できる権利を得られる。一般販売も行う計画。商品名は未定で、年によってラベルデザインの変更を想定している。

 ふれあいの里は、市が2008年度に設置した施設。一連体験農園のほか、収穫体験農園、市民農園が楽しめる。

 市農林水産部農務課の加藤秀紀課長は「酒米と酒蔵の郷(さと)亀尾で酒米栽培を体験することで、交流人口を増やし、地域活性化につなげていきたい」としている。

 酒米栽培体験の料金は、大人400円、子ども200円、市内の小中学生は無料。ふれあいの里ホームページで使用許可申請書をダウンロードし、HIFへファクス(0138・22・0660)またはメール(info@kameo-fureainosato.com)で。問い合わせは管理者直通(080・9008・3859)へ。

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