北海道ニュースリンクは北海道の参加新聞社がニュース・イベントを配信するサイトです

日高報知新聞

堀悦子さんが最優秀賞【浦河】

 北海道アイヌ協会(大川勝理事長)の第55回北海道アイヌ伝統工芸展で伝統工芸品部門で、浦河町アイヌ協会員でアイヌ生活相談員の堀悦子さん(68)の編み物作品が最優秀賞(道知事賞)を受賞した。

 今回の伝統工芸展には、各地区アイヌ協会の29人が出品。民具や着物などを復元した伝統工芸品部門に28点、現代的作風の一般工芸品部門に42点。2月3日、北海道博物館や道立工業試験場の職員、北海道アイヌ協会の優秀工芸師らが審査に当たり、入賞作品を決定。堀さんは「ポンサラニプ(編み袋)」を出品し、格調高く技能の向上に果たす役割が大きいことが認められ受賞。

 「ポンサラニプ」は普段はオヒョウの皮を素材に編んでいくが、今回はツルウメモドキ(植物)の皮で編んだ。堀さん自身がツルウメモドキを使用して編んだ作品は今回が初めてで、数ある昔ながらの技法を、ツルウメモドキに適したものを探し、2カ月ほど掛けて作製。堀さんによると、オヒョウの皮と違い、「水に強く、手触りや質感、丈夫さ」が魅力だという。

 受賞にあたり堀さんは「とてもありがたいこと。先祖から教えられてきたことが皆さんに認められた。自信にもつながったので、これからも頑張り、新しいものも開発していきたい」と喜んだ。また、「自分が日常生活の中で周りの人たちから教わってきたことが、今の私の技術につながっている。伝統物だけではなく、バックなど日常生活で使えるものを通して、アイヌの技術を広く伝えていきたい」と話した。

 堀さんは現在、町内堺町東1の堺町生活館でアイヌ生活相談員として働き、3月末で退職したあとは、アイヌ技法の伝承活動を行に力を注いでいくという。

堀さんが出品したポンサラニプ

アイヌ技法伝承について話す堀さん

関連記事

苫小牧民報

アイヌ民族登場する詩も 宮沢賢治 白老訪問から100年 修学旅行でコタン見..

「銀河鉄道の夜」などの童話で知られる作家で詩人の宮沢賢治(1896~1933年)が岩手県花巻農学校の教師として修学旅行を引率し、白老を訪れてから22日で100年を迎える。賢治は苫小牧から鉄道で白老...

苫小牧民報

「手打ちそば食堂」スタート 来月から 苫小牧 参加費の一部で被災地支援

苫小牧手打ちそば愛好会(有川美紀子会長)は6月12日、手打ちそばの魅力を広める「手打ちそば食堂」を豊川コミュニティセンターでスタートさせる。来年3月まで毎月第2水曜日に開催し、参加費の一部を能登半...

苫小牧民報

ArimoriCupマラソン大会 142人駆け抜ける むかわ

1992年バルセロナ五輪女子マラソンで銀メダル、96年アトランタ五輪でも銅メダルを獲得した有森裕子さん(57)が携わる「ArimoriCup(アリモリカップ)マラソン大会」が19日、むかわ町穂別で...

苫小牧民報

丸木舟を解説 美術博物館とアイヌ民族博物館 苫小牧

苫小牧市美術博物館と国立アイヌ民族博物館主催の共同シンポジウム「アイヌの舟と交易」が18日、苫小牧市民会館で開かれた。市民ら約85人が参加。両館や北海道埋蔵文化財センターの研究者らの話を通じ、アイ...

室蘭民報

5年ぶりにミニで復活、登別こいのぼりマラソン 川上公園、3キロコースに2..

 市民マラソンから子どものためのマラソンへと装いを新たにした「登別こいのぼりミニマラソン」(登別市子ども会育成連絡協議会主催)が19日、桜木町の川上公園運動広場で5年ぶりに行われた。約250人の...

CATEGORY記事カテゴリー

MEDIA参加新聞社

ARCHIVE月別記事リスト

RANKINGアクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス