新生児に贈呈している須川さん手作りのひな人形

　【鹿部】３日は「ひな祭り」。町は新生児と保護者に贈る記念品やベビー用品の詰め合わせ「しかべびーボックス」と一緒に、元鹿部小学校教諭で七飯町在住の須川マリ子さん（７６）が手作りしたひな人形を贈呈している。受け取った保護者からは「小さいサイズで飾りやすい」「手作りでうれしい」などと好評だ。

　須川さんは鹿部小に１２年間勤務。盛田昌彦町長は教え子の一人で、５年前の町長就任時から手紙や電話で連絡を取り合ってきた。そんな中、昨年６月に「しかべびーボックス」と合わせて盛田町長直筆の絵手紙を贈っている話を聞き「教え子が町長として頑張っている。私も鹿部町のために手伝いたいと思った」という。

　須川さんは退職後から立体折り紙を趣味にしており、その技術を生かして和紙でおひなさまとお内裏さまを制作。プラスチックのケースに入れ、町に２０セット寄贈した。町は昨年９月以降５人の新生児に贈呈しており、なくなり次第終了する予定。

　町保健福祉課は「ひな人形は子どもの成長と幸福を祈るもので『しかべびーボックス』と同じ思いが込められている。（今回の寄贈は）町としてとてもうれしく思う」。須川さんは「お母さんがひな人形を見てホッとした気持ちになってくれれば。子どもの成長を見守る存在になればうれしい」と話している。