サクラの季節へ準備 花の会竹田さんが木札書き【松前】
【松前】松前公園の250種、約1万本のサクラの維持に取り組む「松前花の会」会員で、松前藩屋敷初代館長を務めた竹田勝治さん(79)は、同公園のサクラに取り付ける木札書きに励んでいる。町役場を退職した2003年から活動を始め、20年の節目を迎えた。竹田さんは「木札があって分かりやすいと、観光客に声をかけられたことがうれしかった」とこれまでを振り返った。
松前公園を散歩中に古びた木札が気にかかったことをきっかけに、木札の書き換えを開始した竹田さん。町内の小学6年生に木札書きの指導も行っており、子どもたちの書いたものと一緒に、古くなった木札と取り替えている。1月の松前町成人式では、新成人が当時書いた木札が記念品として贈られ、思い出話に花が咲いていた。
木札書きは2月上旬から、公園管理事務所の一角で平日午前中の2時間を木札書きに充て、毎日筆を走らせている。作業は3月末まで続く。「毎年500枚が目標。マイペースで書き続けるつもり」と話す。
同公園のサクラの6割は八重咲の「南殿」。「白絹」や「紅時雨」など松前生まれのサクラ品種には「松前育成品種」と表記している。片面を筆入れ後に乾燥させ、防水剤を塗布した後にまた乾燥させる。裏面も同様の工程で仕上げ、1枚の木札に4日を掛ける。20年間で1万枚以上の木札を作ったとし「『南殿』は飽きるほど書いた」と笑顔で話している。
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