【様似】厚岸町、様似町、伊達市の３町が連携し組織する「蝦夷三官寺みらいネットワーク」主催の「北海道遺産蝦夷三官寺巡回パネル展」が、様似町中央公民館で18日から開催している。江戸幕府が建立した３つの寺院やゆかりの人物などを紹介したパネル16枚を展示。町民の学びが深まるパネル展となっている。

　蝦夷三官寺は、１８０４年に江戸幕府が建立した厚岸町の国泰寺（こくたいじ）、様似町の等澍院（とうじゅいん）、伊達市の善光寺（ぜんこうじ）の３つの寺院の総称。〝寺院〟という和人文化とアイヌ文化が接触したことで、アイヌ文化の独自性と各寺院に対する信仰と崇拝の念が保たれている歴史的な建造物で、関係資料は国指定重要文化財に指定されているほか、２０１８年には北海道遺産にも選定された。

　歴史的、文化的資源を観光や地域住民の学習に役立て、三官寺の普及を図ることを目的に、３市町が連携し「蝦夷三官みらいネットワーク」を設立。コロナ禍でもできる活動をと考え、今年度は、初のパネル展を実施した。

　展示しているパネルは、３市町がそれぞれ協力して、各地の寺院を解説するパネルを作成。パネルには、寺院の概要や建立の目的、ゆかりの人々、寺院が所持する国定重要文化財指定の貴重な資料について、わかりやすく紹介している。

　また、展示会場には、スタンプラリーの台紙も用意。各地の寺院と郷土館などのスタンプ設置場所で、全６個のスタンプを押した方には、蝦夷三官寺オリジナルグッズがプレゼントされる。

　パネル展の開催は、１月29日～２月13日までの厚岸会場、18日～27日までの様似会場、３月１日～27日までの伊達会場を巡回する形式で実施。厚岸会場は終了したが、様似会場と伊達会場では、多くの住民の来場を呼び掛けている。

27日まで開催のパネル展