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函館新聞

函工建築科14人が2級建築施工管理技士補取得【函館】

2級建築施工管理技士補を取得した函館工業高校建築科の生徒ら

 函館工業高校建築科の3年生13人と2年生1人の計14人が、昨年11月に実施された2級建築施工管理技術検定の第一次検定に合格し、国家資格となる2級建築施工管理技士補を取得した。3年間の学びの集大成として、合格に向け勉強を続けてきた努力が実を結び、生徒たちは笑顔を見せる。

 同検定は建設業振興基金が実施しており、これまでの検定制度では学科と実地の各試験に合格することで「技士」の称号が得られた。2021年度からは、監理技術者の不足という課題の改善を目的に制度が変わり、両試験が独立。新制度から第一次検定合格で「技士補」に、第二次検定に合格することで「技士」の称号が与えられるようになった。

 同科では第一次検定合格に向け、生徒が効率よく勉強できるよう、使用する参考書を同科の木村直行科長が厳選し生徒に勧めた。また、昨年からは函館建設業協会から受験料や参考書の購入代金で支援を受けるなど、生徒がより検定に挑戦しやすくなったこともあり、昨年11月の試験では合格者の全国平均が48・8%だった中で、同科としては19人中14人合格と半数以上が合格をつかみとった。

 今回合格を果たした14人は卒業した後、3年間の実務経験を積むことで「技士」の称号を得るための第二次検定に挑戦できる。卒業後札幌のゼネコンへ就職する渡辺瑛紀さん(18)は「問題集を繰り返し解き、参考書を活用しながらときにはクラス内で教え合い知識を身に付けた。合格できてうれしい」と笑顔を見せる。函館市内の建設会社に就職する高山洸仁さん(17)は「就職先で現場監督としての経験を積み、1級建築施工管理技士取得を目指したい」と意気込む。

 東北工業大建築学部に進学する田山トオルさん(18)は「大学でもっと建築について学び、1級建築士を目指したい」と力を込める。市内の建築関連会社に就職する丸山美愛さん(同)は「不安はあったが合格できてよかった。昔からモノをつくるのが好きで、就職先で貢献していきたい」と話す。2年生で合格を果たした木村直樹さん(17)は「3年で学ぶ建築施行や建築法規を独学で勉強し挑戦した。大学進学に向け引き続き頑張っていきたい」と、それぞれ次の目標を見据えていた。

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