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函館新聞

一般社団法人JOY、オミクロン株感染拡大で自宅療養者に支援の手【函館】

新型コロナウイルス自宅療養者への支援を進めている佐々木さん(右)ら

 困りごとや生きづらさを抱える人たちに「生理用品無料配布プロジェクト」などを通して関わる、一般社団法人JOY(佐々木絵美代表)は、新型コロナウイルスのオミクロン株による感染拡大に伴い、自宅療養者で公的支援が届きにくい人に対する支援を積極的に進めている。

 同団体は、昨年3月から生理の貧困や同問題の提起・啓発活動、生理用品の無料配布などの活動を始め、同年9月に法人化。現在は函館市や近郊の約30カ所の学校や公共施設などで配布を行うほか、道内外で要請を受けた施設や困窮者らを支援している。

 自宅療養者支援のきっかけはSNS。感染拡大に伴い十分な支援が行き届いていない現状を目撃したことから、生理用品だけでなくレトルト食品や保存のきく食料などを届けることに。函館市が配布する「自宅療養セット」は陽性となった人数分の成人用となっているため、子どもから両親が感染した場合に用意が難しい乳幼児へ離乳食を届けるなど、公的支援の行き届かない人や親族を頼ることができない環境の人、クレジットカードを使えずネットスーパーが利用できない人などに対応している。

 佐々木代表(37)は「家族全員が時間差で感染して自宅療養が長引くケースがあり、感染に備えようにも経済的に備蓄が難しい家庭もある。ネットスーパーや宅配では時間がかかりすぎたり、購入できる商品が限られる」と指摘。「協力や連携してくださる団体もいるが、困っている人はまだまだいるので、支援の輪を広げていければ」と話している。

 現在は乳幼児向けの離乳食や乾麺など、日持ちのする食品の寄付も受け付けている。問い合わせは同法人(080・8364・3669)へ。

  ■道行政書士会函館支部が購入資金など寄贈

 北海道行政書士会函館支部(嶋田不二雄支部長)は15日、一般社団法人JOYに生理用品や生理用品の購入資金など20万円分を寄贈した。

 同支部はコロナ禍の影響で社会貢献や啓発イベントなどの活動が難しいことから、困っている人の支援を行いたいと、同団体への寄付を決めた。

 嶋田支部長(60)は「(生理の困窮については)誰に相談すれば良いかわからないまま困り、置き去りにされている人がいると聞き、少しでも力になれればと考えた。もっと多くの人に困窮者がいる現状やJOYの活動が伝われば」と話した。

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