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苫小牧民報

白老に「熱中小学校」 4月から授業展開 大人の学びの場

大人の学びの場として全国各地に開設されている民間団体運営の「熱中小学校」の活動が4月、白老町でもスタートする。熱中小学校江丹別・白老分校の名称で、白老町と旭川市江丹別町の2地域に教室を設け、各分野のスペシャリストを講師に授業を行う。白老ではNPO法人しらおい創造空間「蔵」が運営し、文化施設「蔵」(本町1)で展開する計画で、関係者は「人づくり活動を地域活性化につなげたい」と意気込む。

オープンスクールPRチラシを手にするNPO法人しらおい創造空間「蔵」の米本副会長

 熱中小学校は、民間の社会教育プロジェクトとして2015年、山形県高畠町で始まった。幅広い年代の人たちが生徒となり、音楽家や大学教授、医師、デザイナーなどさまざまな分野のスペシャリストを講師に学び、得た知識を自己研さんや地域活性化に生かしてもらう取り組みだ。一般社団法人熱中学園(東京)が学校運営を支援する活動は全国に広がり、これまでに北海道から沖縄まで国内19校、アメリカに1校が開設された。

 20年に旭川市江丹別町で開校した熱中小学校江丹別分校は、地域の一般社団法人世界一の村が運営に当たり、公民館を教室に延べ500人を超える生徒が月1回ペースの授業を受けた。こうした中、白老町の有志らが地元にも開設したいと望み、江丹別分校の関係者と協議。同分校の組織体制を衣替えし、江丹別・白老分校として両地域に教室を設け、4月から活動を始めることになった。

 江丹別の教室は従来通り一般社団法人世界一の村、白老はNPO法人しらおい創造空間「蔵」が運営。分校の校長は江丹別でブルーチーズ作りを行う伊勢昇平さん、教頭は同NPO法人の毛笠史寛会長が務める。教室の期間は1期半年間とし、両地域の分校がそれぞれ隔月で月1回、講師を招いて開く。対面授業のほか、オンラインでも両地域の生徒が受講できるようにする。座学のみならず、実技のワークショップも取り入れる。

 講師は再生医療やICT(情報通信技術)教育の研究者、脳科学者、弁護士、終末期ケアに携わる看護師などで、「日本資本主義の父」と称される渋沢栄一の子孫で実業家の渋沢健さんや、新海誠監督のアニメーション映画「君の名は。」「天気の子」のプロデューサー川口典孝さんも教壇に立つ予定。開校初日の4月23日は白老で教室を開く。

 高校生以上を対象に22年度前期(4~9月)の生徒を近く募集する。授業料は半年間で一般1万2500円程度を予定している。

 熱中小学校プロジェクトの講師陣の一人で、白老教室の運営に携わる同NPO法人副会長の米本智昭さん(38)=虎杖浜・観音寺住職=は「地元に限らず、各地の人に生徒になってもらい、学びを通じた交流や新しい活動が白老で生まれれば」と期待する。

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