マラソン大迫選手が町に 「樂舎」が協定 6月にも教室【浦幌】
浦幌町の一般社団法人「十勝うらほろ樂舎」(近江正隆代表理事)は、スポーツを軸に子どもたちの生きる力を育むプロジェクト「うらほろスタディアム」に乗り出す。キックオフとして、昨夏の東京五輪・陸上男子マラソンで6位入賞を最後に引退し、7日に現役復帰を表明した大迫傑さん(30)を町内に招き、ランニング教室を計画中。その後もトップアスリートなどと手を組み、持続可能な協働の仕組みを築く。
デジタル化の急速な進展や多発する自然災害などに加え、新型コロナウイルスの流行という予測困難な時代を生き抜くための人材の育成を図ることが狙い。困難に向き合いながら結果を残してきたアスリートの力を借り、地域や企業とも協働する形で、未来を切り開く力を身に付けてもらう。
十勝うらほろ樂舎は今年度、町内にトップアスリートを招いた「スポーツ教室」を始動。スポーツを切り口とした取り組みに力を入れており、今回はそれと並行して3年スパンでプロジェクトを展開していく。
大迫さんとは、サッカーJ1・北海道コンサドーレ札幌の元選手で同法人理事の曽田雄志さん(43)を通じてコンタクトを取り、プロジェクトへの協力を依頼。大迫さん自身、第一線を退いた後に「株式会社I」(本社東京)を立ち上げ、知見を子どもたちに届ける取り組みを全国各地で行っていることから、同法人の考えに共感した。
9日には、十勝うらほろ樂舎と株式会社Iが包括連携協定を締結。協定では、スポーツを柱にしたまちづくりや人づくり、子どもに夢を与える取り組み、スポーツイベントなどに関連する商品開発、企業などとの連携構築を掲げている。子どもたちの学びの場として、浦幌を舞台に6月にもランニング教室の開催などを検討している。
近江代表理事(51)は「オンラインなどを駆使しながら浦幌、十勝の子どもたちにどんな困難も乗り越えていく大人の背中を見せていきたい」、大迫さんは「未来に向けての貴重な一歩になると確信している。地元の子どもたち、大人たちの背中を押し、ときには伴走して夢を実現したいと考えています」とコメントしている。
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