氷まつり中止の会場 レリーフ完成 陸自、技術伝承で【帯広】
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、中止が決まった「第59回おびひろ氷まつり」。会場に予定されていた緑ケ丘公園では、陸上自衛隊第5旅団(帯広)第4普通科連隊の隊員らが技術伝承のため氷のレリーフの製作を進め、20日に完成させた。
レリーフは高さ約3.5メートル、幅約8メートル、厚さ約30センチ。おびひろ氷まつりのマスコットキャラクター「アイラ」などのイラストが、帯広市の開拓140年を伝えるメッセージとともに彫られた。
隊員らは大雪の後の13日に作業を開始。製作に関わった35人のうち、未経験者は3分の2を占めた。気温の高い日が続き、氷が解けて色が白っぽくなるなど困難もあったが、順調に作業を進めた。
隊員は21日午前10時ごろ、完成したレリーフ前で記念撮影に臨んだ。氷まつり初参加で製作隊長を務めた小菅正樹さん(38)は「中止は考えず、最高のものを作ろうとした。この経験を生かし、来年以降、バージョンアップした作品を市民の皆さまに楽しんでもらいたい」と語った。
レリーフは同日中に、市の委託業者によって取り壊される。
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