北海道エアシステム（ＨＡＣ）は２９日、退役した「ＳＡＡＢ（サーブ）３４０Ｂ型機」２号機（機番ＪＡ０２ＨＣ）について、整備のため鹿児島空港へ向けたフェリーフライト（客が搭乗しない便）を行った。丘珠（札幌）を出発後、函館空港で給油を行い、２３年間活躍した北海道を離れた。

　同機は２６日に定期便の運航を終了し、当初は２７日に旅行会社が企画したツアーとして鹿児島へ向かう予定だったが、丘珠空港の雪や視界不良のため中止となっていた。機体前方左側には同社社員が感謝を込めた寄せ書きをし、函館空港でも長年にわたり同機に関わった日本航空（ＪＡＬ）スタッフが「このエンジン音が聞けなくなるのは寂しい」など別れを惜しんでいた。

　同社では今後「ＡＴＲ４２―６００」が運航する。

２３年間活躍した北海道を離れ鹿児島空港へ向けて離陸するＨＡＣサーブ３４０型機（２９日午前１１時、函館空港）