水族館で飼育されていたゴマフシビレエイ。３日早朝に死んでいるのが見つかった

ポスターを手に「冬＆夜の水族館」をＰＲする水族館職員

先月仲間入り、標本展示予定

　市立室蘭水族館（室蘭市祝津町、東忠明館長）が飼育していたゴマフシビレエイが３日早朝、死んでいる状態で見つかった。餌の捕獲や身を守るときに放電する珍しい魚。詳しい生態が分からない中、１１月中旬に仲間入りしたが、残念ながら天国へ旅立った。

　苫小牧沖の定置網に入り、搬入された。メスで体長は１・１メートルほど。体重は約３０キロだった。職員が水槽内で死んでいるの発見した。死因は不明だが抱卵（約４０個）していた。受精卵とみられ、経過を観察している。

　水族館での展示後は、市民からの問い合わせが多数寄せられる人気者だったため、１２日に開催するイベント「冬の水族館」（午前１０時～午後３時）に冷凍保存中の標本を一日限定で展示する。魚体に触れることも可能だ。

　魚類飼育員の高山佳代さん（３８）は「飼育が難しい魚とされていました。今回は残念な結果になりましたが、また機会があれば長期飼育にチャレンジしたい。興味があれば標本に触ってみてほしい」と話している。

イルミ点灯やペンギン行進

　冬季休館中の市立室蘭水族館は１２日、「冬＆夜の水族館」と題して１日限りの特別営業を行う。冬季開館は初で昼と夜の２部制。昼はペンギン行進などを公開。夜は敷地をイルミネーションで彩る。

　今季は緊急事態宣言での休館が続いたため、特別営業でファンに喜んでもらおうと企画した。営業期間中とは違う、冬の様子を少しでも知ってもらおうとの狙いもある。

　昼の部となる「冬の水族館」は午前１０時～午後３時。ペンギンと室蘭市のキャラクター・くじらんの行進（午前１１時、午後２時）を実施。午後１時からはトドのモグちゃん（３）のあいさつや縄跳びの練習が公開される。

　夜の部「夜の水族館」は午後３時半～６時。敷地内の通路などを発光ダイオード（ＬＥＤ）で照らし飾り付け。観覧車内からしか見られない「サプライズ企画」も用意し、来場者をもてなす。

　本館１階では寒流系や深海の魚類を展示。トド、アザラシ、ペンギンの海獣類も見ることができる。同館名物を提供する「池田」も開店、ツブおでんやみそおでん、豚汁などを販売する。

　入館料は通常と同じで、シーズンパスポートの使用が可能。招待券は使用不可。荒天時は中止の場合がある。スタッフは「感染症と防寒対策を講じて来場を」。

　詳細は同館、電話０１４３・２７局１６３８番へ。