青山市長にコンクール入選を報告した外﨑さん（右）

市内中学生や海外交流事業ら「考え180度変わった」

　室蘭市出身で登別明日中等教育学校教諭の外﨑万莉佳さん（２９）が、中国をテーマにした全国規模の作文コンクールで入選した。中学生時代に海外派遣事業の一員として室蘭の友好都市・日照市を訪問した経験を主題に「今度は私が生徒を引率し、日中友好の懸け橋となる民間人を増やしたい」との意気込みを記した。

　人民中華雑誌社、中華人民共和国駐日本国大使館など主催のＰａｎｄａ杯全日本青年作文コンクール２０２１で、１６～３５歳の日本人を対象に作文を募集した。

　旧蘭東中１年だった２００５年度（平成１７年度）に訪問。最初は「中国の人って、私たち日本人のこと嫌いなんでしょ？」と思っていたが、日照市長や市民の歓迎ぶりに触れ「考えが１８０度変わった」。

　「先入観を捨て、自分の目で物事を見極める大切さを学んだ」。関西大学で教員免許とともに、中国語の教員資格も取得するなど「国際交流の素晴らしさ、大切さを伝えたい」と思いを巡らせた。

　今年４月には母校の登別明日に転勤。夏にコンクールの存在を知り、作品に中学時代の貴重な体験の数々と「民間レベルの友好を後輩に語り継ぎたい」との決意をつづった。

　１１月３０日には室蘭市役所を訪れ、青山剛市長に入選を報告。「室蘭に育ててもらった。今度は室蘭の子どもたちのために役立ちたい」と恩返しを誓った。

　青山市長は来年の友好都市２０周年に触れ「コロナ禍が落ち着けば、日照市の方々を迎えて祝いたい。そのときに力を貸していただけたら」と期待した。

　同コンクールには約４００点の応募があり、優秀賞、入選各１０点、佳作３５点などを表彰。優秀賞と入選の受賞者は来年、中国研修旅行に招待される。