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函館新聞

長尾造園の長尾みづきさん、造園技能士2級取得【函館】

造園技能士2級を取得したみづきさん(左)と父の英光さん

 造園工事業に必要な知識、技能を証明する国家資格「造園技能士」2級に長尾造園(函館市赤川町、長尾英光代表)の長尾みづきさん(23)が合格した。造園業従事者の多くは男性で、函館造園建設業協同組合でも同資格を取得した女性は過去20年で長尾さんを含め数人。資格取得をきっかけに長尾さんは「今後も女性だからこそできる庭造りを究めたい」と意気込んでいる。

 みづきさんは飲食店での勤務を経て、2017年から父の英光さん(65)が代表を務める家業に本格的に従事。同資格2級の受験には2年以上の実務経験が必要で、「造園に関わる資格を取得し、一生身に付く財産として今後につなげてほしい」と英光さんの提案で今年6月に受験した。

 試験は学科試験に加え、植物や樹木の名称を答える要素試験、課題の図面を参考に庭園を完成させる実技試験がある。特に実技では樹木や石の配置、竹垣の設置など決められた作業を制限時間内に終える必要があり、さらに石も高さをそろえるなど見栄え良く配置することが求められ、スピードとともにセンスが問われる。みづきさんは同組合の事前講習を経て試験に臨み「自信を持って受験し、時間内に終えることができた。検定員の反応も良く安心した」と振り返り、10月に合格の吉報が舞い込み、資格取得を果たした。

 合格を受け、英光さんは「みづきと現場に行くと場が明るくなる。剪定(せんてい)の度合いや石のしつらえにもやわらかさがある。女性特有の美の感覚を生かしてさらに頑張ってほしい」とエール。みづきさんは「力では男性にかなわないが、女性だからこそ気づくことのできる部分もある。造園業界でも若い女性が増えてくれたら」と話した。

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