「緑ヶ丘トマロ」来年2月開業 旧サイクリングターミナルを改修 スポーツ合宿の利用見込む 緑豊建設
苫小牧市緑ケ丘公園内のスポーツ施設などの指定管理者を務める緑豊建設(矢部隆明社長)は、園内で閉鎖されていた旧サイクリングターミナル(高丘)を改修し、公園利用者対象の宿泊施設「緑ヶ丘トマロ」を来年2月にオープンさせる。「苫小牧に泊まろう」の意味を込め、洋室やトレーニング室を新たに整備し、施設機能を充実させた。検討中の運営方針を固めた上で、1月中旬にも予約受け付けを開始したい考えだ。
1984年に建設され、2015年3月に閉鎖した旧サイクリングターミナル(鉄筋コンクリート造り2階建て、延べ床面積約1500平方メートル)を今年4月から改修。浴室の壁が剝がれ落ちるなど老朽化が著しい部分を直した他、和室だった大広間に間仕切りを設けて洋室化し、シングル2室とツイン4室を新設した。従来からの和室は4人、5人、6人用の計10室を残し、各室にテレビや冷蔵庫、机を備え付けにし、宿泊客は最大58人まで受け入れる。
さらに旧研修室はトレーニング室に、旧食堂は食事のほか会議にも使える多目的ホールにそれぞれ改めた。正面ロビーは無線通信Wi―Fi(ワイファイ)を利用できるようにし、隣接していた旧スポーツハウスの解体も終え、駐車場として整備した。
今月からスタッフが日中に常駐し、来年2月の本格オープンに向けた準備作業に追われている。園内にはスピードスケートリンクをはじめ、野球場、陸上競技場、サッカー場など数多くの施設があるため、主なターゲットにはスポーツ合宿利用を見込む。スポーツ関係者へのニーズ調査を進め、宿泊料金や団体利用に限定するかも含め運営方針を検討している。
同社の同公園運動施設の統括責任者である矢野孝一さん(43)は「すでに問い合わせがあり、関心の高さを感じる」と話す。雪が少ない苫小牧の特性を生かし、道内他都市よりも早く春先に屋外施設が利用できる独自事業も好評のため、年明けにも同社ホームページで運営の詳細を公表する予定だ。
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