【えりも】本年度の税を考える週間行事（11～17日）の「税に関する高校生の作文」で、えりも高３年の柳颯汰（そうた）さんの作品「貴方へ伝えたい」が札幌国税局長賞を受賞し、11日、妹川勉浦河税務署長から表彰状が伝達された。

　次世代を担う高校生が、学校での学習や自身の経験・体験などを通して、税の意義と役割について考えたことを作文の形で発表し、税への関心を深めることを目的に毎年実施している。

　今年度は「税の意義と役割について考えたこと」のテーマで、浦河税務署管内の浦河、えりもの２校から１２４編を応募。全道の応募総数は２８８２編、そのうち札幌国税局長賞は５編で、浦河税務署管内での国税局長表彰は２０１７年（平成29年）以来４年ぶりという。

　柳さんの作文のあらましは、祖父が大腸がんで入院・手術を受けたとき、その手術費が軽い負担で済んだが、その大部分が税金で賄われたことに興味を持ち、インターネットを通して調べたところ、日本には税金で医療費の一部を負担する「国民健康保険」などが国民の命を支えていることを知った。

　祖父は手術の成功で一時は回復し、その後再発で他界したが、軽い負担で手術を受けられたことで納税者に感謝の気持ちを伝えたい。税金は互いに支えあう制度であることを理解でき、将来納税の義務をきちんと果たす―と記した。

　高校で行われた表彰状伝達式には、本州への修学旅行で不在中の村木宗徳校長に代わって石川博史教頭が同席し、柳君の受賞をたたえた。

左から妹川署長と受賞した柳さん、石川教頭