自宅で末永く健康に 老健母恋、訪問リハビリ開始【室蘭】
室蘭市新富町の老人保健施設母恋(西野共子施設長)では10月から、訪問リハビリテーションを開始した。理学療法士(PT)などのリハビリスタッフが利用者の自宅を訪れて、自宅や周囲の環境に合った動きができるよう、一人一人の状態に合わせた訓練を行う。PTの高橋徳子リハビリ部門課長は「施設を退所する際、今後の生活に不安を感じる利用者さんは多い。訪問リハビリを通じて自宅や地域で末永く健康に過ごし、“卒リハ”を目指してもらいたい」と話している。
訪問リハビリは、病院やリハビリ施設への通院が困難な人に対し、退院・退所後の生活に不安があるなど主治医が必要性があると認めた場合、介護保険サービスで利用することができる。
訪問リハビリ内容は、同施設のPTが自宅を訪れ、身体機能や生活能力を評価。その上で自宅前に階段や坂道がある場合などの筋力訓練をはじめ、「自炊をしたい」「縫い物などの手作業がしたい」といった、やりたいことに合わせた動作訓練、さらにストレッチや食事、排せつ、着替えなどの生活動作訓練を行う。
また、介護が必要な利用者の家族向けには、車の乗り降りが楽になるコツを教えるなどの介助方法の指導をしたり、本人のニーズや能力に応じた福祉用具の活用方法、住宅改修のアドバイスも行う。
訪問リハビリの期間は約3カ月を目標に、PTの指導を受けなくても良くなる“卒リハ”を目指す。
高橋課長は「利用者の退所後の生活も、アフターフォローもできるようになった。家での生活を整え、積極的に外出し、デイサービスに通うなど元気に過ごしてもらえるようになれば」と期待を込める。
対象は、要支援・要介護の認定を受けている室蘭市全域、登別市の一部の市民。月-金曜の午前8時半~午後5時。問い合わせは老健母恋、電話0143・25局2121番へ。
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