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日高報知新聞

赤潮の漁業被害で協議【浦河】

 日高振興局の北村英則振興局長を会長に管内7町、3漁協、道漁協連合会日高支店、道総研・栽培水産試験場で構成する「日高振興局漁業被害対策協議会」が1日に設置され、第1回会議を浦河町栄丘東通の同振興局で開いた。北村振興局長や29人が出席し、太平洋沿岸を中心に発生している赤潮の漁業被害状況や今後の対応について意見交換した。

 同協議会は、日高振興局沿岸でウニ、サケ、ツブなどの主要魚種に赤潮が原因と思われる甚大な被害が発生していることから、被害原因の究明や被害状況の共有、漁業生産の回復と経営の安定化などの対策を振興局と関係機関が連携して実施する。

 冒頭で北村局長は「9月に根室管内から日高管内まで、赤潮が原因と思われる漁業被害が発生し、管内の広い地域まで及んでいる。ウニ、サケのへい死のほか、ツブ、ナマコなども10月に入ってから漁獲が極端に減少しており、資源の回復と漁業経営の安定を図るため、協議会を設置する。本道での赤潮被害におけるこういった例はない状況。ウニやツブなど、今後数年間水揚げの見通しが立たなく、漁業者や漁協は大きな不安を抱えている。この事態に速やかに的確に対応し、実行ある対策を講じていくためには、漁業者に近い漁協や役場、振興局、関係団体が一体となって取り組んでいかなければならない」とあいさつした。

 会合では、日高管内の太平洋海域におけるウニ、サケの漁業被害概況(10月22日現在)で、サケ約1900匹へい死、被害額約400万円。ウニは300㌧、約6億円とし、把握しきれていないツブやナマコなどが壊滅していれば、さらに約90億円の被害が見込まれる。また、道総研・栽培水産試験場の森立成調査研究部長から道東太平洋で発生している赤潮と対応について述べた。

 今後の対応として太平洋沿岸で現時点で全道約77億円の漁業被害が発生し、今後も被害の拡大が懸念されることから緊急的な対策と、中・長期的な対策に分けて、早急に漁業生産と経営回復に向けて迅速な対応を図るとした。

 会議は非公開で行われ、同振興局水産課によると町長や漁協組合長から「漁協ではできない水深の深い海底の調査を早くお願いしたい」「被害ではなく災害と捉えてほしい」「漁業者の減少、地域が衰退しないように早期の資源回復」を求める声があったという。さらに今後数年間にわたり漁獲できなくなる魚種が出る可能性があることから「新型コロナ対策の持続化給付金のような制度はできないか」などの要望もあった。

 これに対し北村局長は「国に対し必要な要請をしていき、皆さんと連携して取り組みたい」と話したという。

日高振興局漁業被害対策協議会の第1回会議

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