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苫小牧民報

いとう 履物店112年の歴史に幕 最後の日は常連客ら続々

苫小牧市の中心部で1909(明治42)年から続いた、いとう履物店(大町1)が10月31日、閉店した。後継者の不在などを理由に「1年以上前から夫婦で決めていた」と3代目店主の伊藤謙一さん(82)。妻のスミヱさん(76)と「気分はきょうの秋晴れのよう。皆さんから祝福され、営業を終えられるのは幸せ」と晴れやかな表情を見せた。

親族から花束を受ける伊藤スミヱさん(右)

 31日は定休日の日曜だったが、「最後の日だから」と午前9時半に開店。午後5時の閉店時間まで常連客らが続々と詰め掛け、112年の歴史はにぎやかな雰囲気の中で幕を閉じた。

 苫小牧市澄川町の主婦でスミヱさんのめい、真部美津子さん(61)は花束を携え、千歳市在住の娘・寺門智絵さん(38)とその長女(15)を連れて来店した。

 真部さんが成人式の時に同店であつらえた草履は寺門さんに引き継がれ、約2年後に控える孫の成人式でも使ってもらう予定という。

 「生まれた時からあった店がなくなるのは寂しい」と真部さん。寺門さんは「娘の成人式で草履を履いた姿を見てもらいたい」と話した。

 謙一さんは「5月に閉店を公表してから、若い人の来店が相次いだのはうれしかった」と笑顔。「げたの管理方法などのアドバイスを念入りに行ってきた」と言う。今後については「趣味のフィルムカメラに熱中しようか、妻と書道や絵手紙でも始めようかと夫婦でわくわくしている」と語った。

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