温泉街でスタート 低速電動バス実証運行【登別】
乗降自由 観光客、移動快適
登別市は26日、時速20キロ未満の低速電動バスによる移動サービス「グリーンスローモビリティ」の実証運行を登別温泉街で始めた。道内では初めての取り組みで、約1カ月間無料で乗車できる。早速、利用した温泉宿泊客は、紅葉の景色とともに快適な旅を楽しんでいた。
同サービスは、低炭素社会の実現に向けて国が推進し、東京都の池袋エリアなど全国各地で導入が進んでいる。市は登別温泉地区の交通課題の解決策を検討するため、実証運行に着手。車両はシンクトゥギャザー(群馬)が製造し、事業費はトヨタ・モビリティ基金を活用した。
出発式典であいさつした小笠原春一市長は「SDGs(持続可能な開発目標)の推進やカーボンオフセットに向けた一つのきっかけになる」。出席した登別国際観光コンベンション協会の唐神昌子会長は「宿泊客が温泉街に足を運びやすくなり、観光振興の一助となる」と期待を寄せた。
式後は運行を開始し、観光客らを輸送した。札幌市北区の樫田幸子さん(76)は道外から訪れた友人と一緒に乗車。「景色がきれいで良い」と笑みを浮かべていた。
走行はバスターミナルから天然足湯付近までの区間で約2キロ。実証は11月23日まで。午前10時~午後6時に運行している。定員9人。自由に乗降車できる。
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