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函館新聞

気象測量所開設「福士成豊伝」初披露へ 11日に荒到夢形さん【函館】

「福士成豊伝」を初披露する荒到夢形さん(中央)と山本会長(左)ら

 日本で初めての気象測量所が函館にできて今年で150年―。日本初の官立気象測量所を函館に開設した福士成豊(なりとよ)=1838~1922年=の生涯を伝えようと、函館の講釈師・荒到夢形さんによる口演が11日午後1時半から、函館蔦屋書店(石川町)2階スクリーン前で開かれる。夢形さんが書き下ろした「福士成豊伝」を初めて披露する。

 福士成豊は、日本初の西洋帆船「箱館丸」を建造した船大工・続豊治の次男として生まれた。英国人学者・ブラキストンと親交を持ち、測量や気象の測候、博物学を学び、ブラキストンの観測を引き継いで1872(明治5)年、船場町(現・末広町)にあった自宅に「函館気候測量所」を設置し、本格的な気象観測を始めた。また、同志社大学の創立者である新島襄と出会い、新島の米国への密航を手助けしたことでも知られる。

 今年は福士の没後100年にもあたることから、福士の功績を広めようと、はこだて検定合格者の会(山本和雄会長)が企画。夢形さんは今回のために福士成豊を主人公とした講談を書き下ろし「福士は決して目立つ人ではないが、知識と技量があり、函館の近代化に尽力したキーマンだった」とし「講談を通じて福士の功績を伝えることができたら」と話している。

 事前予約は不要で当日直接会場へ。入場無料で投げ銭方式。問い合わせは同会の八巻さん(090・4871・1553)へ。

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