若者の居場所に「カクレガ」 男女平等参画推進センター 月1回開放 苫小牧
苫小牧市男女平等参画推進センター(若草町の市民活動センター4~5階)は、5階エレベーターホールで毎月1回、若い世代を対象とした居場所づくり事業「カクレガ」を展開している。自宅や学校、職場ではない第三の居場所で心を解放し、自分らしい時間を過ごしてもらうのが狙い。さまざまな立場の大人世代がアドバイザーとして参加するのが特徴で、次回は来年1月8日を予定している。
20代前半までの若者が、ふらっと気軽に立ち寄れる場に―と11月にスタート。普段は施設利用者が打ち合わせなどで使っているエレベーターホールの椅子とテーブルを取り除き、じゅうたんを敷いてゆったりと過ごせるスペースとして開放。センター側が用意したアナログゲームを参加者同士で楽しんだり、勉強したり、趣味の活動をしたり、何もせずぼーっとしたり、施設のフリーWi―Fiでインターネットを使ったりと、利用方法は自由だ。
助産師やイラストレーターなどさまざまな分野のアドバイザーが常駐し、相談に乗ったり、一緒に活動を楽しんだりしながら、自分らしい生き方を探る手助けをしている。他の利用者の視線が気にならないよう、ついたてを設置し、菓子や飲み物も置いてくつろげる空間にした。今月は4日に市内在住のイラストレーター村田なちこさんをアドバイザーに迎えて実施した。
中心となって企画しているのは、同センターで若者支援や性的少数者への応援者「ALLY(アライ)」職員として性に関する相談を担当する佐藤武浩さん(23)。コロナ禍や地域社会の変化で、若者の居場所や自由に行ける場所が少なくなっていることに危機感を抱き、誰もが自分らしく生きられる社会づくりのため「カクレガ」事業を計画したという。
すべての若い世代を対象としているが、特に、現状に対するもやもやとした感情や、将来への漠然とした不安を抱えている人に積極的な利用を呼び掛ける。「皆さんのやりたいことをかなえられる場にしたいので、まずは遊びに来てほしい」と話している。
1月8日は助産師の中田知穂さんをアドバイザーに迎える。時間は午後4時~同7時。問い合わせは同センター 0144(32)3544。
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