伸びのある声で詩吟を披露する会員ら

　日本詩吟学院室蘭支部（多田岳洲支部長）千歳吟詠会の創立２０周年記念吟詠発表会が１７日、室蘭プリンスホテル（中央町）であった。会員たち約４０人が研さんを積んだ詩吟で観客を魅了した。

　会員たちは、一人で吟じる「独吟」や複数で声を合わせて吟じる「合吟」など計３０演目以上を披露。杜牧（とぼく）「山行」や藤井竹外（ふじい・ちくがい）「芳野」などの作品をそれぞれ独特の節回しで表現し、大きな拍手を浴びた。

　また、同会の創立２０周年を記念し、多田支部長も在籍した縁で明治大学詩吟研究部の学生も参加。部員７人は同大詩吟研究部部詩などを吟じた。

　室蘭市祝津町から訪れた山本富子さん（８４）は「学生の若々しい声もすがすがしく、とても良かった」と振り返った。自身も１０年ほど前から詩吟の活動を行っており「先生方の発表を参考に、今後も続けていきたい」と話した。

　多田支部長は昨今の会員減少に触れながらも「詩吟という伝統的な演芸文化を継承、発展させていきたい」と今後を見据えた。