大学院生に日本語を学ぶ 北海道大学 日本語教育実践学習【浦河】
北海道大学の平田未季准教授と同大学院生は3、4日の両日、浦河町西舎のうらかわ優駿ビレッジAERUでインド人対象の日本語教室を開き、町内在住のインド人親子約20人が簡単な日本語の日常会話を学んだ。
同大で言語コミュニケーション論を担当する平田准教授が「日本語教師を目指す学生たちに日本で暮らす外国人と触れ合う機会を持つことでさまざまな経験を積んでもらいたい」と、家族で滞在する外国人が多い浦河町での日本語教育実践合宿を企画。平田准教授の呼び掛けで学生4人が参加した。8月に町の国際交流員(CIR)として着任したミナクシ・ソニさんと町地域おこし協力隊の稲岡千春さんらも通訳として参加した。
2日間の日程で行われた教室は、授業の内容や進め方などは全て学生たちが考え、初日は「おはようございます」「こんにちは」「いい天気ですね」など日本語の日常のあいさつを学び、2日目は「トマト」「キュウリ」「卵」などの絵が描かれたカードを見ながら日本語の呼び方を覚えて、「トマトはありますか」など参加者は実際に買い物をする時に使える会話を繰り返し学んだ。
平田准教授は「少なくともローマ字は読めるだろうと考えていたが、それも読めない人たちに対応したことがなかった。ヒンディー語との対応表を作ったことで各段に理解が深まったと感じる。ここだけではなくて学校教育を十分に受けないまま日本に来ている人たちがいるような地域にも通用すると考える。今後、続けていけば行くほど、より適した日本語教室の形が見えてくると思う」と話した。
教室に参加したプシュパさん(24)は「普段は日本語を話せる夫と一緒に買い物に行くのであまり不便は感じていないが、教室はとても楽しかった。機会があればまた参加したい」と笑顔を見せた。
町内の8月末現在の外国人登録者数は529人で、そうのうち362人がインド人。
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