白寿の祝いを受けた大沢鈴さん（中央）と施設の職員たち

【新ひだか】４日に満99歳の誕生日を迎えた大沢鈴さんの「白寿祝い」が、同日、入所先の静内神森のしずない介護サービス（遠藤敏弘代表社員・総合施設長）の「小規模多機能型居宅介護・凜」で開かれ、町内在住の長女・岡田圭子さん（72）夫婦と利用者、職員が長寿を祝った。

　鈴さんは大正14年に渡島管内の八雲町で生まれ、３歳の時から子どものいなかった新冠町の叔母夫婦の養女として育てられた。函館の女学校を卒業後、新冠駅で働き始め、23歳の時に国鉄職員だった松夫さんと結婚し、１男１女を授かり、現在は孫５人、ひ孫６人がいる。

　１９５５年（昭和30年）に旧静内町に移り住み、子育てが一段落してからは、町内の洋服店から仕立ての仕事を請け負っていた。82年（昭和57年）から圭子さん家族と同居していたが、90歳を過ぎたころから段々と足腰が弱くなり、ほとんど寝たきり状態となり家族での介護が難しくなったことから、２０２０年（令和２年）６月に凜に入居。現在は、車いす生活だが、健康状態は良好で食欲もあり、施設では他の利用者と一緒にテレビを見て、大好きな歌番組を見て口ずさんだりして、利用者や職員との会話を楽しんでいる。

　この日は圭子さん夫婦が訪れ、鈴さんは「子どもが来てくれてとてもうれしい。いつも皆さんにお世話になり、楽しい生活を送っています。本当にありがとう」と笑顔で話していた。圭子さんは「施設には大変お世話になっており感謝しています。これからも、元気で長生きしてほしい」と話していた。

　江川恵統括管理者は「鈴さんは99歳を迎えられたが、これからも元気で皆さんのお姉さんでいてほしい」と祝福し、鈴さんを囲んで記念写真を撮影した。