切れのある直球持ち味

Ｕ－２３日本代表入りした日本製鉄室蘭シャークスの松田航瑠

　野球の第５回ＷＢＳＣ（世界野球ソフトボール連盟）Ｕ－２３Ｗ杯が６日、中国の紹興市で開幕する。道内から唯一代表に選出された、釧路市出身の日本製鉄室蘭シャークス１年目の松田航瑠投手は「優勝するぞという立場ではない」と控えめながらも「頑張ります」と意欲を語った。

　釧路江南高、星槎道都大を経て今春シャークスに加入。ストライク先行と切れのあるストレート（最速１４５キロ）が持ち味で、強打者相手でも顔色を変えない気持ちの強さと制球力のコンビネーションで打者を打ち取れるサイド右腕。

　肩をつくるのが早いと評価の高い松田投手は、ブルペンで１０球程度投げるとマウンドに上がれるという。佐藤峻一投手コーチは、（松田の）コンパクトなテイクバックは球の出所が見づらく、打者もタイミングが取りにくい、と評価する。

　６月末に行われた選考合宿では、松田投手のほかサイドの投手３人が参加しており「レベルが高すぎて手応えはなかった」と話す。変化球の投げ方やトレーニング方法を聞くなど「吸収することが多く、充実した合宿だった」。代表入りを目指し、し烈な争いが繰り広げられる中で松田だけが代表に選出された。「うれしかった」。

　松田投手が所属する日鉄ファーストテックの社員たちは「サムライＪＡＰＡＮの一員として、よりステップアップして戻ってくる事を楽しみにしている。頑張れ松田くん、頑張れ日本」とエールを送る。

　代表選手らは１～３日、埼玉県の本田技研笠幡球場で直前合宿を行い、４日に中国入りした。大会には１２カ国が参加、前回覇者の日本はオープニングラウンドでグループＡとなっており、プエルトリコと初戦（日本時間午後８時）で対戦する。