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函館新聞

旧国鉄総裁・十河信二と函館出身の妻キク、物語を朝ドラに 愛媛県西条市長ら道南で支援要請【函館】

杉原町長(左)に十河夫妻の魅力を伝える玉井市長(右)ら西条市関係者

 旧国鉄総裁で「新幹線の生みの親」と呼ばれた十河信二(そごう・しんじ)と函館出身の妻キクを主人公のテレビドラマ化を目指している愛媛県西条市の関係者が3、4の両日、道南入りした。家族の愛情物語を軸に日本の鉄道発展を描きたい考えで、玉井敏久市長は函館市長、七飯町長に活動への理解と支援を要請し、機運醸成を図った。

 十河は1884年生まれで、東京帝大(東大)卒業。南満州鉄道理事、西条市長を歴任後、1955年に71歳で国鉄総裁に就任。新幹線導入に尽力し、退任後の64年に東海道新幹線が開通した。キクは遅くとも1888年に函館で生まれ、函館逓信(ていしん)管理局に技師として務めた岡崎重陽を父に持つ。小学校時代は函館で過ごした可能性が高く、札幌を経て東京の日本女学校、東京音楽学校へと進み、1908年に結婚した。

 西条市は昨年5月、十河の出身地で隣接する新居浜市や県と連携して朝ドラ誘致推進協議会を設立。NHKに働きかけて十河夫妻を主人公とする「連続テレビ小説」化を目指している。1年余りの活動で、道内からの応援も含めて現在約8万4000筆の署名が集まったという。

 4日は玉井市長が七飯町役場、函館市役所を訪問。西条出身の歌手秋川雅史さんが故新井満さんの名曲「千の風になって」を歌った縁で親交がある七飯町は昨年から誘致活動を応援。玉井市長は「十河家では多くの人を招き入れて、常に食卓で日本の発展が語られていた。夫婦のほろっとくる話もある」と十河夫妻の魅力を紹介し、「活動を七飯や函館、北海道へと広げたい」と改めて協力を要請。杉原太町長は「北海道新幹線札幌延伸の機運にもなる。応援したい」と快諾した。

 今回、キクの足跡を掘り下げることにも注力し、西村友規シティプロモーション推進課長と市教委社会教育課の伊藤敏昭副課長が札幌や函館で調査。生前の人となりやエピソードから「キクは札幌で在籍した北星女学校(現北星学園女子中学高校)でのキリスト教育に感化されたのではないか」と推察する。函館ではキクが通った可能性のある小学校を前身に持つ青柳小や市立函館博物館を訪れた。度重なる大火の影響もあって直接的な手がかりはつかめなかったが、明治20年代の函館に思いを寄せた。

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