グループに分かれて指導案を作成する参加者

　浦河町教委主催の「授業力向上クリニック」が８月28日、町内の小中学校の教諭およそ50人が参加して浦河小で開かれ、グループ協議などを通じて授業力向上に取り組んだ。

　今年２回目の開催となったクリニックでは、町授業力向上アドバイザーで北海道文教大学人間科学部の石垣則昭教授を講師に招いて「ＩＣＴを使った授業の指導案づくり」を題材に研修が行われた。

　石垣氏は、ＩＣＴの活用について教師の個人差が生じている現実を指摘したうえで、①児童、生徒の活動時間の確保②視覚視野の優位性を生かした動機づけ③働き方改革の推進④学習の個別化の促進⑤プログラミング思考の推進―など期待される効果を説明。また、導入・展開・終末の各段階での具体的な導入方法について説明し、「過去の経験知を振りかざすのは、時代錯誤といえる。時代に見合う教育理論（原理）と試行錯誤する実践と経験知により教育は進展する。次代を担う児童、生徒の育成が教育者の主題」と強調した。

　この後、11のグループに分かれて、与えられた課題を基に、協働して指導案の作成に取り組み授業へのＩＣＴ活用の多様性への理解を深めた。